三十日目
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必死こい…て逃げ…る俺達…を…笑って…たん…だ」
思えば、野球部の連中が俺達三人に追い付けない訳がないのだ。
「はぁ…はぁ…なに…よ…それ…脚…痛いわ」
まぁ、帰宅部の慧奈にはきつかっただろうな。
だが、そも今回の事は慧奈の悪戯が発端だ。
「慧奈、慧奈」
慧奈の肩をチョンチョンとつつく。
「はぁ…はぁ…何…よ…灯俊…?」
m9(^Д^)ぷぎゃー
この中で最も体力が無いのは慧奈。
それが自分の策に溺れ走ったのだ。
こんな好機はあるまい。
「ねぇどんな気持ち?ねぇどんな気持ち?
自分の策に溺れて走らされて、ねぇ今どんな気持ち?」
膝に手を着く慧奈はキッと此方を睨む。
「あんた…覚えてなさいよ…!」
「やー忘れてると思うなー。
仕方ない仕方ない。日本は政治家でさえ物忘れが激しいんだからなー」
「あんた…そのネタすきねぇ…」
るせー。
「ほれ、荷物寄越せ。スイパラ行くんだろ?」
と手を差し伸べると大人しく鞄をこっちへ差し出した。
「然り気無く鞄を持ってやる俺優すぃー!」
「台無しだよクソ蛙!」
ガスッとケツを蹴られた。
痛いだろうがこの野郎。
つか復活したなら自分で持てよ。
「灯俊、オレのも」
「お前はそんなに疲れてねぇだろうが…」
仕方なく自分の鞄を小脇に抱え、両手に一つずつ鞄を持つ。
「ほら、行くわよ灯俊」
「へーへー、慧奈様の仰せの通りに」
前を行く二人の後ろを歩いていて思った。
「あれ?付き合ってなくても女子二人と放課後過ごせるとかもしかして俺って勝ち組?」
「野球部呼んで来ようかしら」
「止めてくださいお願いします」
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