第八話
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った。
「……今日はありがとう。」
「気にすんな、俺が手伝いたかっただけだ。」
あの後カイムはグラウンドに向かいそのまま片付けの手伝いを行っていた。アリサの方は遠慮していたのだが、ほぼ聞き流しながらどんどん片付けていったのでそのまま一緒に終わらせてギムナジウムの更衣室で着替えを終わらせた後共に帰路についていた。
「一応聞いとくが苛めの類じゃないんだろうな?別に嘘はつかんでもいいぞ。物騒な真似はしない、ただ説教をして次の日から暫く人が変わったように礼儀正しくなるだけだ。」
「十分物騒よそれ……別に先輩は悪くないわ。本当ならもう一人私と一緒に入った子がいるんだけど……貴族の子らしくてね。色々、難しいのよ。相手も───自分も。」
「……お人好しだねぇ、面倒に巻き込まれたり苦労する典型だぞそれ。」
「それ、あなたにだけは言われたくないわ。初めて会った時とかそうだし今だってこうして私の事手伝ってるし。」
「いや、友達助けるのは普通だろ。まして俺にとっちゃ……まあ始めての友達らしい友達だし?割と贔屓にするよ?」
「それは……うん、嬉しいわよ?けど私が悪い時にはあんまり贔屓にしてほしくはないけどね。」
「そういう時のアリサは大概意地張って後で自己嫌悪だったりでグダグダしてるだろうから若干からかいながら背中押してやるよ。」
「質悪いんだ。」
「知ってる。」
そう言って笑い合いながら二人は晩御飯の買出しの為にブランドン商品へと入っていった。二人が入ると店主のブランドンが声を掛けてきた。
「はい、いらっしゃいってカイム君じゃないか。」
「どもです。また色々買いに来ました。」
「おお、どんどん買ってってくれや。にしても……」
そこで一旦言葉を切り顎に手をやりながらニヤニヤと笑い続きを話し始めた。
「二週間ぐらい前は青髪の凛々しい女子と一緒に来たみたいだし今日は金髪の可愛い女子とは、お前さんも隅に置けないねぇ、色男め。」
「いや、二人とも友達なんですが。」
「そうかぁ?少なくともその子は満更でもなさそうだが?」
そう言われて横を向くとそこには顔を真っ赤にしているアリサの姿があった。アリサはカイムの視線に気が付き、先程のブランドンの言葉もあってまくし立てる様に話し始めた。
「い、いつまでも入り口で立ち話してるのは迷惑だし早く買いましょう!?今日の献立はなにかしら!?」
「ん?あ、ああ、今日はハンバーグにポテトサラダで最後にアイスも予定してるから……。」
「だったら最初はお肉ね!さあいくわよ!」
「お、おい引っ張るな!?」
完全に照れ隠しによる勢いで会話を終わら
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