130 救出
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きましょう!」
「え?うん、そうね!!」
さきこはよし子に小山と根岸を呼んで校舎へ向かった。
「お姉ちゃん、気を付けてね!!」
まる子は姉の無事を祈りながら見送った。
「藤木君、きっと西村君や鹿沼君達、まるちゃんのお姉さん達がきっと笹山さんを助けてくれるわ。信じようよ!」
「う、うん・・・」
(笹山さん、ごめんよ・・・)
笹山は山口の部下から鋸で足をちぎられかけた。足をじたばたさせて切断まではいかなかったが、すねの流血は半端なく溢れた。それでも堀内の頬に噛みついている口を放す事はなかった。
「おい、お前ら、大丈夫か!?」
先ほど大野と杉山から制裁を喰らっていた別の山口の子分が駆け寄ってきた。
「こ、こいつが、離れねえんだ!」
「何!?この野郎!!」
別の子分が加勢に入る。完全なリンチ状態だった。その子分が笹山の頭や背中を殴ったり、野球のボールをぶつける。そしてまた別の子分が笹山の髪を引っ張って堀内から無理やり引き離した。
「ったく、ふざけやがって!!」
堀内の左頬には笹山の歯形が付いていた。堀内はバットで笹山の顔を殴りつけた。笹山は顔を抑えた。鼻骨が折れて鼻血が出た。さらにあの時、藤木を庇った時と同じように歯が折れ、口内から血を流していた。
「ったく、テメエはそこで本当に死んでろ!!そんで今からどんな葬式挙げてもらうか考えやがれ!!」
(うう、藤木君・・・)
笹山は動けなくなった。それでもバットで殴られ、鋸で体の各部を切りつけられる。その時だった。
「お前ら、いい加減にしろ・・・!!」
皆が振り向いた。先程堀内に止めにかかったものの、山口の子分から鋸で頭を切られた横須が赤坂、柴田と共に現れた。
「はん、テメエらは引っ込んでろ!!」
「本当に殺す気なのか!?」
「うるせえ!!」
その時、反対側からもたかしや本郷、鹿沼、ひろ子、丸尾の学級委員隊が現れた。
「堀内君!君は何をしているんだい!?」
たかしが聞いた。
「うるせえ!!」
「横須君、君は無事だったのかい!?」
鹿沼が横須に聞いた。
「ああ、頭を切られているけど・・・」
たかしは拳を握りしめて飛び掛かった。
「邪魔だ!!」
堀内がバットを振るう。たかしは腕で抑えたが、その時、山口の部下がたかしを抑えつけた。たかしが堀内にバットで再び殴られそうになる。
「西村君!!」
本郷も、鹿沼も、ひろ子も飛び込んだ。たかしへの攻撃は回避された。丸尾は恐ろしさで動けなかった。その時、別の集団が駆け付けた。
「貴方達、大丈夫!?」
「あ・・・」
たかしはその女性を見た。顔はまる子に似ていたが、年上だ。まる子の姉とその友人だと気づいた。
「何をしているんだ!」
小山が吠えた。そして、六年生達も喧嘩の収束にかかった
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