番外編〜『最強』の遭遇〜
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石さんは掛け声と共に棚から木箱を引っ張り出してきた。かなり大きくて、重そうだ。
「どっせーい!」
明石さんはそう言うと、木箱をこっちに向けて投げてきた。
オレはその木箱を両手でキャッチした。いやホントデカイな。一メートル四方くらいだ。
オレはそれを床にそっと置いた。
「ナイスキャッチ!」
明石さんは棚からピョンっと跳び、木箱の横に着地した。
「一体何が入ってるんだよ?」
ここで明石さんがこれを投げてきたことに対して何も言わないオレもオレなのだろう。
「んー?大淀さんの艤装。」
間。
「は?」
確かに大淀さんは五年前までバリバリで戦ってたけど、今は提督の補佐に回るからって出撃しなくなってたのに、なんでまた。
「…………要するに、あの人の力が必要になるかもしれないってことよ。」
…………まぁ、それしかないよな。
「あー、だから提督のテンション低かったのか…………。」
あんまり大淀さんを戦わせるのよく思ってなさそうだったからな…………。
いや、オレとしてはあの大淀さんが戦線に戻ってくれるってだけでありがたいんだけどさ。
…………あ、本題忘れてた。
「そうだ明石さん!横須賀のあの球磨型の眼帯マント野郎!アイツなんだか分かるか!?」
オレは本来の目的を明石さんに聞いた。
「んー?あぁ、横須賀の木曾のこと?さっき整備させて貰ったけど、いい艤装だったねー。」
どうやら明石さんも興味津々だったらしい。
「やっぱり木曾なのか…………でも、なんかオレや千尋と違うよな?」
オレが尋ねると、明石さんは首を縦に振った。
「多分だけど…………ありゃあ『改二』だね。」
『改二』。
一定以上の練度に達した艦娘がすることができる更なる改造。一度改二になればその戦闘力は倍近くになるらしい。
うちの鎮守府じゃ大井に北上、時雨とあと夕立が改二になってた。
…………つまり。
「『木曾』には改二が実装されてたってことか…………。」
完全に額に青筋を立ててる実感があった。
「提督に一発ぶちかましてくるか…………。」
つまりだ、横須賀の木曾が改二になってたってことは、オレなんか余裕でできる筈だ。
その辺の理由も聞かなきゃならんよなぁ…………。
「まぁまぁ。もうすぐ演習終わるし、『横須賀の木曾』に話を聞いてみたら?」
…………ほう。それもアリだな。
―数分後―
「いやー、流石呉は強いなー。」
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