ペルソナ3
2009話
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たが、急先鋒の友近がゆかりにやり込められてしまっては、それ以上何も言えなくなる。
まぁ、ゆかりが何か言わなくても、恐らく鳥海はそれに反対をしてただろうが。
「はい、じゃあ次に何か意見のある人は?」
話が収まったと思ったのか、鳥海がそう聞いてくる。
にしても、文化祭が。定番なのは喫茶店とかそういうのだよな。
高校生活を楽しむ為に俺はこうして学生をやっているのだから、出来ればこの文化祭を楽しみたい。
そうなると、定番の喫茶店とかじゃなくて、もっと面白い何かをやりたいところだが……さて、どうしたものか。
一瞬、グリと刈り取る者を召喚してみるか? と考えるが、まさかそんな事が出来る筈もなく、すぐに却下する。
あ、でもお化け屋敷とかなら、スライムを出して驚かせたりとかも出来るか?
グリはともかく、刈り取る者は出せそうな気がしないでもないが……いや、まさかずっと出しっ放しにしておく訳にいかないか。
お化け屋敷は、結構学園祭っぽいんだけどな。
そう考えていると、不意に生徒の1人が手を挙げる。
「無難に喫茶店とかどうかな?」
「うーん、喫茶店か。でも、無難だからこそ喫茶店をやる店は多いわよ? 他のクラスに勝ち目はないと思うけど」
この勝ち目というのは、学園祭でどの出し物が良かったのかというのを決める件についてだ。
優勝すれば1人につき商品券5000円分と、それなりに結構な額を貰う事が出来るらしい。
あくまでも商品券であって賞金ではないので、好きな店でどんな物も買えるって訳ではないが、それでも高校生の臨時収入として熱くなるには十分な金額だろう。
それだけに、最初から諦めているクラスはともかく、優勝を狙っているクラスは2学期に入ってからすぐに学園祭の準備を進めているらしい。
勿論授業を潰してとかではなく、休み時間、朝、放課後……そんな時間を使って。
残念ながら、このクラスではそこまでして優勝を狙っていないというのは、こうして学園祭が近くなってからクラスで何をするのか決めている事で明らかだろう。
「あ、じゃあさ。メイド喫茶とか」
「馬鹿じゃない!? 何でそんな恥ずかしい真似をしなきゃいけないのよ! てか、馬鹿じゃない!?」
おお、久しぶりに出たな。ゆかりの2回言う奴。
いやまぁ、友近のメイド喫茶発言に関しては、他の女達も同じように軽蔑だったり怒りの視線を向けているので、クラスの半分近くは反対しているんだが。
「お化け屋敷とか?」
お、まさか俺以外からお化け屋敷の意見が出るとは思わなかった。
だが、準備するには時間が足りないという事で反対する者が多い。……残念。
「もう、優勝を狙わないのなら、最初から休憩室とか、何か調べてそれを展示するとかどう?」
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