レディアント
80話 =新たなる旅立ち=
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ドならともかく、バランス的には桐ケ谷家の少し古めかしい感じがちょうどいい。和人の部屋はモニタやらコードがいっぱいだけども。
「メカメカしくてあいつの部屋は掃除もできる気がしないわ。……というか、あいつ遅いな何してんだ」
悠華が部屋から出ていってからそこそこの時間が経っている。いくら幼馴染とはいえ他人の家を徘徊するのもどうかと思うがそれはそれ。レンジでも爆発させたり器具を壊されて明日奈や小母さんに監督責任を問われそうなので飲み物取り行きつつ様子を見に行く、ついでに2人の兄である浩一郎の部屋へ行ってお菓子とってこればいいし。
慣れた動きで自動ドアをあけ廊下へ出る。広いとはいえ小さい頃から慣れ親しんでいた家の間取りは変わっていない。すいすいとキッチンへ向かう途中でどこからか話し声が。
「……そうね、そろそろ決めないと」
「……今の……で止まるわ。……はそれで出遅れているし」
「こっちはそんなことはないと思うけど、ね」
少し耳をすませて声のする方向へ近づいていく。どうやらリビングで何やら話しているらしい、声の種類からして女性2人。まぁ片方は悠華だとしてもう1人は……小母さんか?ヒソヒソというわけでもないけどそれほど声を大にしているわけでもない。
「……まぁ、でも……転校は選択肢としては考えるべきね」
「選択肢、ではなくそうしてもらいたいわね。話はそれだけよ」
「……ん。それじゃ近日中にはまた伝えるわ母さん」
「あ、悠華ちょっと待ちなさい。明日奈のことなのだけど…………」
「……?」
……悠華はいったい何と言っていた?転校、と口にしていた?え、小母さんもそれを勧めていくような話をしていたし……何が何だかわからなく頭がまとまらずそのまま部屋へと戻った。そこからはあまり覚えていない、悠華が帰ってくるまでベッドの上で転がってたり課題をやっていたりはしていたと思うが、なにかやったという実感はなく、そのまま帰宅の時間に。
「…………んじゃ」
「ん、またALOで……どうしたのよ、陸也」
ガレージに止めた車へ乗り込み、そこへ悠華が見送りにと顔をのぞかせてくる。この後VRでだが約束してるのでわざわざ見送ってもらわなくともとは思うけど。
「あー……なんでもない」
「勉強しすぎて頭イカれた?」
「うっせーよ、あと2日くらい冷却期間ください」
「長いわよ。それじゃあね、気をつけなさいよ」
悠華に手をあげて応えてから車を発進させる。特に事故を起こすこともなく桐ケ谷家の近くの駐車場へ着いたが、その間ずっと転校のワードが気になっていた。
中学のころに喧嘩をしたとはいえ今までずっと悠華とは一緒の学校にいたし、SAOやALOのVR空間でも割と行動してる。そんなやつが
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ