レディアント
80話 =新たなる旅立ち=
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と同じじゃないか、と煽ろうとした俺に悠香はちらっと頁をめくりあげてカリカリと書いていたノートの表紙を見せてくる。めくったそれは俺が持ってきた夏休みの課題とは別のもの。
「…………は?…………キモっ」
「キモいとはなんなのよ!?」
「いや、今 is 夏休み。終わってないならともかく終わったのなら普通勉強とかやんないでしょ、なんでやるの、無理だわ」
「取り戻すってさっき陸也言わなかったかしら……というかやってるの問題集なだけで行動自体はあんたと変わってないわよ」
「俺とどこが同じなのかちょっと聞かせてもらおうか悠香さん」
「テニス」
「は?」
「いやだって…………」
彼女曰く、朝から日が暮れるまでの練習に加え、自主練に土日には練習試合と悠香から見るに相当ハードなスケジュール、とのことらしい。とはいってもメニューごとに休憩はあるし、1時くらいで昼飯食べる時間もある。日が暮れるまでといっても最近は夏ということもあり日が長く夕暮れちょっと手前までしか練習できない。
「だから、全然違うだろ」
「そこまで肯定してて驚きなんだけど……部活ってそこまでハードだったっけ?」
「へ?」
「そもそも帰ってくるの夜よね、スグちゃんが当番の時はともかくあんたが家事当番の時もあるっていってなかったっけ?」
「まぁ部活と重なるときは結構簡単なものになってるけどさ」
スグも和人もALOにそこそこ夢中で、ほとんど毎日ログインしており、リーファはリーファでスピードホリックになってるしキリトは新しいアカウントでの自分を鍛え上げている。そのため晩御飯も翠さんがしばらく家を空けてしまう時以外は結構軽いもので済ませてしまうこともある。
「少なくとも悠香みたいに追加で自主勉とは違うだろ」
「あー…………テニスバカだってことちょっと忘れてたわ」
「うっせ………あーー、だめだ飽きた、無理勉強とか性に合わない」
「……まったく、しょうがないわねぇ……休憩にする?」
若干の呆れ顔で席を立ち若干近未来化した部屋のドアに悠香が手を触れる。と、ウィインと音を立てひとりでに横へ滑り廊下が見えてきた。ほかにもクローゼットや引き出しが全自動だったりエアコンや電灯、テレビが設置されているタッチパネルで操作できるなど向こうの生活を思い出すような気もするが、やはり目新しかったり懐かしい思いがするのは最初だけ。俺たちがアインクラッドにいる間に小母さんがリフォームを申し込んでこうなったらしいのだが。
「ここでまで、タッチパネルで動かすのはなぁ」
どうやらスマホでも連動させて動かせるらしいが、なんかこうリモコンやらスイッチやらちょっとアナログっぽいのも欲しいとは思う。すべてがデータだったアインクラッ
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