第15話 調理場こそ我が戦場
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りとして、近づいている。
「そっかそっか――――と、転校生である私の初日は忙しいんだった。またね、大和君」
とは言え、最初からしつこ過ぎるのも問題と考えて、今後の為に直に去った。
それを見送った大和は燕を可愛い先輩と感じた。
「松永燕先輩か・・・」
最近はあまり百代と接する機会が減っていた大和は、自分の中で何かが埋まるような感覚を感じていた。百代と士郎が仲良く会話する時の切ない胸の痛みが薄れていくほどのモノだ。
だが取りあえず今する事は決まっている。
「もうすぐ予鈴が鳴るな」
この場を後にして教室に戻る事最優先事項だった。
−Interlude−
放課後。
今日ばかりはどの部活や義経への挑戦者も少ない。
理由は勿論義経達の歓迎会の会場となる設営準備だ。
その様子を向かいの屋上から見ている存在がいる。
マスターである那須与一と別行動をとっているジャンヌだ。
「――――誰もが隔てなく学べるとは良い時代になったモノです。それに此処の子供たちはとても活気に満ちている。そう思いませんか?」
振り返るとそこにはシーマがいた。
「ああ、良き所だ。素直に同意できる」
嘘偽りなく答えるシーマ。
「それで、余に何の様だ?マスターも連れずに」
「マスターを連れていないのは貴方も同じでしょう?セイバー」
ジャンヌの指摘にシーマは溜息をつく。
「余とて不本意なのだ。しかしマスターが強情で、レオ達の護衛をしながら帰って来いと言う始末だ。まったく、少しは自覚してほしい所なのだがな・・・」
「お互いマスターには苦労すると言う所でしょうか」
「まったくだ。お主のマスターも難儀な性格をしてると士郎から聞いている。根は悪くない様だが」
「ええ、もう少し視野を持ってくれると助かるのですが。貴方のマスターは逆に視野が広すぎて、自分の身を蔑ろにすると言った所ですか?」
「指摘通りだ」
そうしてお互い同時に苦笑する。
「さて、マスターたちへの愚痴もこの辺でよかろう。それで用件は?」
ジャンヌは改めてシーマに背を向けて、地平線を見ながら言う。
「単に確認作業です。私のマスターは兎も角、九鬼財閥としては貴方方と同盟を組むと言うね」
「む?それならすれちがい様などで済んだはずでは?」
「それだけでは無く、一度貴方とちゃんと話してみたかったのです。真名を忘れた剣の英霊よ」
「なっ!?」
シーマはジャンヌの指摘に思わず目を剥く。
「何故その事を!?」
「矢張りでしたか」
「・・・・・・引っ掛けおったのか?これから同盟を組む相手に対して、いい趣味とは言えぬぞ聖処女よ」
「すみ
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