第16話 こんな事も有ろうかと
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出し指揮を取る。
敵偵察艦が広域レーダーでエル・ファシルを監視していた。
「少佐、レーダーに多数の影が映っています」
「どんな状態だ?」
「12時の方向から6時の方向へ流れていきます」
「あーそれは恐らく、隕石帯だな」
「しかし、敵船ではありませんか?」
「いや、戦場を逃げる船というモノはレーダー透視装置を発動させるモノだよ、従って此は隕石だな」
「はっ」
「しかし、この期に及んで軍艦だけで逃げるとは、呆れた奴らだな」
「はっ命が惜しいのでしょうな」
「全くだな」
■エル・ファシル星系近郊
ヤンとラップ達を乗せた輸送船群はエル・ファシルを見事に脱出し星系外へ逃げていく。
「ヤン、旨く行きそうだな」
「ラップ、何とか行きそうだけどね」
「リンチ司令官か」
「意識不明の重傷だからな」
「しかし、司令官の意志を継がなければ成らないからな」
「私がもう少し早くソフトを見つけていれば、司令官があんな目に遭わないで済んだのに」
「ヤン、そんな事気にするんじゃない」
「そうだね、司令官の為に頑張るしかない」
ヤンも勤勉さを見せて居る。
「しかし、リーファは何で此処まで出来るんだ?」
「判らんな、予知能力でもあるのかな」
「ハハハ、まさかね」
「偶然だよな」
2人で顔を見合わせる。
「時たま魔女みたいな格好でタロットしてるけどそれかな?」
「あれは、結構当たるからな」
「しかし指揮官の脱出って言うのは外れてるな」
「確かにそうだな」
ヤンもラップも当たらずといえども遠からずであった。
しかしヤン達の安堵はまだまだであった。
グメイヤが遂に捕獲されたのである。
■エル・ファシル近郊
自動操縦で逃げ回っていた、グメイヤ旗下の艦隊は遂にグメイヤ一艦だけになりグメイヤも遂にエンジンに被弾して機能が止まった、その瞬間D−8Sは自動で削除され更に上書きされて消滅した、その辺りもリーファ&イブリンのコンビは卒がない。
艦内は全員が仲間割れで既にボコボコになっている、中には既に動かない者も居るぐらいである。急に艦が止まり気がついた連中が騒ぎ出した。
「艦が止まる!」
「助かるのか!」
「うううー」
「助けて・・・・」
白旗は既に揚げられていた為に帝国軍駆逐艦が接舷してきた。
艦内に入ってくる帝国兵達が艦橋へと雪崩れ込んできた。
「全員手を挙げろ。降伏しろ!」
そう言って入ってきた帝国兵は目を疑った、そこには100名ほどの血だらけの人間が倒れていたのである、辛うじて立っている人間も怪我だらけである。
帝国兵は気を持ち直して誰何を始める。
「この艦の指揮官は誰か?」
すると、ボロ布のように殴られている
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