艦娘とスイーツと提督と・30
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さんにお願いすっか。暁はどうしても食べたくないみたいだしなー」
「だっ……駄目えええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
妖精さん達に差し出したフレンチトーストの皿を、暁が奪い取る。
「何すんだよ暁、お前の言う通りにしたのにまだ何か文句あんのか?」
「だから、そのぅ……て、提督がそんな可愛らしいのを食べたら威厳に関わるわ!だ、だから暁が……そう!我慢して食べてあげるのよ!」
ビシッ!と効果音が付きそうな感じで、指差しながらご高説を垂れる暁。だが、要するにこのフルーツもクリームもマシマシのフレンチトーストが食べたいと言う本音が駄々漏れで、威厳の欠片もない。それに、こんな弄り甲斐のあるシチュエーションを俺が逃す道理があろうか?いや、無い。
「いやいや、無理して食わなくていいぞ?暁。それに食うのは俺じゃねぇ……妖精さんだ」
「そーだそーだー」
「甘い物食わせろー」
「糖分じゃ〜糖分じゃ〜」
俺が暁をからかっているのを察したのか、妖精さん達も同調して来る……いや、目がマジで食いたいと物語ってるな。
「う、ううぅ……」
暁も食べたい欲求と自分が大人振ろうとしてやらかした恥ずかしさの板挟みで、顔を真っ赤にして涙目になっている。もう一押しってトコか?
「ほれ、何か言う事があるんじゃねぇのか?暁。ハッキリ言わないとこのフレンチトーストは妖精さん達にやるぞ?」
実際、乗せておいたバニラアイスが溶けて来ていて、フレンチトーストと絡んで絶妙な感じになっているのだ。……だが、これ以上放置するとフレンチトースト自体が冷めてしまって美味しさも半減。ならば美味い内に味わうのが礼儀ってモンだ。
「……べる」
「は?何だって?聞こえねぇよ」
「そのフレンチトーストは暁のなの!暁が食べるの!だからとっとと寄越しなさーい!」
うえええぇぇぇぇぇん!と泣き出した暁。やり過ぎたか?いや、素直に言えなくていつも空回りしてる暁にはいい薬だろ。
「……ったく、だったら最初っから素直に食えってんだ。ほらよ」
ヒック、グスッ……としゃくり上げながらも、ナイフとフォークでフレンチトーストを切り分けていく暁。アイスとクリームをたっぷりと絡めて口に放り込む。
「美味いか?」
黙ったまま、コクコクと頷く暁。
「だったら次からはもう少し、自分に素直になれや。な?」
『僕たちの分はまだです?』と妖精さん達に要求されたので、取り敢えず焼き上がっていた俺の分を妖精さん達に差し出し、追加を焼き始める。
「まったく……なんでそうお姉さんぶりたがるかねぇ?」
「だ……だってしょうがないじゃない!私雷と電よりも後で進水してるし、一
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