第一部 GI歴末からLP歴の終わりまで
第一章(CP4二周目、結末Bエンド)
第01話 離れ宮島のレベル屋にて
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GI1011年 リーザス王国北部 レベル神教の聖地 離れ宮島
目の前には、大陸の端っこに浮かぶ島。そこに光でできた道が繋がっている。
「あれが離れ宮島よ」
「うわー、夜に浮かぶ星が近くにあるみたいだ。あれ? 夜? さっきまで昼だったのに」
「凄いだろ。黒昼-コクチュウ-というんだ。
離れ宮島に光の道ができている間は、この地域では夜のまま日は昇らない」
「凄い! 凄いや!」
僕は不思議な光景に目を輝かせて興奮する。
ヘルマンの片田舎にある村から、姉と一緒に初めて冒険の旅に出た。
バラオ山脈の麓にあるログAの街から、山を越えて隣国のリーザスに入った。
スケールの街を北上し、アランの街から、目的地である離れ宮島に。
年が十二歳ほど離れた僕の姉は、片刃の曲刀(シミター)を操る女戦士だ。
十五歳のときに村を出て冒険者となってから、もう五年が過ぎた。
今や所属するギルドでも頼りにされる、それなりのベテランらしい。
母が亡くなってからは、年に1回は必ず村に戻ってきて叔母に生活費を渡している。
八歳の誕生日を迎えた僕に姉が尋ねてきた。
「将来何になりたい?」
村にある小さな基礎学校に通っているが、学校の成績は悪くない。
教師からは、応用学校で学べば、飛び級で上級学校に進むこともできると太鼓判を押されている。
確かに家が裕福であれば応用学校にも、上級学校にも、その先の大学にも進めるだろう。
とは言っても幼い頃に母が亡くなり、叔母の家に預けられた僕に選択肢は少ない。
腕っぷしに自信があれば、貧しい片田舎の村から出て、軍に入り兵士となるか、冒険者になる。
才能のあるものは、帝都に出て正規軍の士官を目指すという道もあるだろう。
以前は優秀な学生には奨学金という制度もあったそうだが、今は打ち切られているそうだ。
それに自分に何が向いているか分からない。そのことを正直に姉に伝えた。
「だったら一度くらいは、一緒に冒険に出ようか」
そうして連れて来られたのが、レベル神教会の総本山である離れ宮島だ。
この大陸で最も大きな宗教組織は、女神ALICEを崇めるAL教団だ。
レベル屋や冒険者などが信仰するレベル神教会も生活に密着した宗教だ。
あらかじめ魂には才能が刻み込まれているらしい。その才能の目安をレベルという。
レベルは、モンスターを倒すなどして、経験値を貯めることで上げることができる。
しかしレベルには限界が、神によって定めれられている。それを才能限界という。
一般人の才能限界は、10レベル前後と言われてる。
レベル20ともなれば、学年に一人いるかどうかの天才だそうだ。
レベル30以上とも
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