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俺の屍を越えてゆけ 暁一族 戦記
一族
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は仕返しが出来るのではないかと目を輝かせる亮とこれはやばい事を知られたと顔を青くする鈴鹿、咳払いをしてからキラキラとした雰囲気を纏いながら弟に擦り寄った。

「ねぇ亮ちゃぁ〜ん私の焼き魚あげるわ。ねっだからこの話は終わり、ねっねっ?」
「どっちかっつったら俺りゃイツ花先生特製タレが掛かった鶏肉を出してくれたら手を打つぜ?」
「そ、それは私も大好物で……きんぴらも付けるからさ」
「姉貴さっきの話詳しく」
「らめぇ!!」

後生だからと涙目になりながらも悪い笑みを浮かべながらさあ話をしてくれと言う亮をみて思わず大地は笑う。本当に賑やかで楽しいなぁっと。

「こらこら亮もその辺りにして上げなさいよ、鶏肉だったら俺のを半分分けてやるからそれで勘弁して上げな」
「おおっ流石親父!話分かるぜ!!」
「お父さん本当に有難う大好き!!」
「ほほう、鈴鹿私とお父様大好き度を競うとはいい度胸ね……」
「えちょ何それ私はただ純粋にって顔恐いよ!?」

「やれやれ本当にお祭り騒ぎですよねお夕食は」
「全くだ。ゆっくり食べてる暇なんてないな」

夕食後、居間に残っている大地は腕の事もあるので一応ゆっくりしつつお茶を飲んでいた。

「あいつらは?」
「修練場ですよ、亮様が今日こそ桜様に勝つって張り切ってらっしゃってるので桜様ったらそれを返り討ちにしてやるって」
「鈴鹿は?」
「お二人を煽ってたらどうせなら纏めて掛かって来いという話になって嫌がるのを完全無視して修練場に連れて行かれました」
「鈴鹿はなぁ…腕は良いんだけどあの煽り症が悪い癖だよなぁ」

子供達の元気いっぱいさに笑みを零しつつもしょうがないなぁと愚痴を零す。その表情は一族の命を受け持つ当主としての風格に溢れていた、まだ1年しか経っていないと言うのも関わらず身体はすっかり一人前の大人と遜色無い程に成長しその身体から放たれる刃の一撃は鬼を深く抉るほどの力を誇っている。これが短命の呪い故の宿命なのだという事に本人は皮肉を感じていた。

「今日は晩酌なさいます?」
「うーん明日は討伐の予定ではなかったし貰おうかな、つまみは任せるよ」
「はい分かりました。確か烏賊が合った筈ですからそれをお出ししますね」
「楽しみだよ」


「どぉぉおおりゃああああ!!!」
「甘いっ!!」
「そっちがな!!」

暁一族の修練場からは亮の気迫に篭り切った声が響きそれを纏いながら槍を振り回す亮の姿もあった、亮の戦い方は恵まれた体格を活かしてどっしりとした構えから放つ一撃必殺の重い一撃を繰り出して相手を粉砕するスタイル。彼の豪腕から放たれる槍の一撃は最早槌のそれに近い物を秘めており鬼へと向けて放てば容易く鬼を吹き飛ばす事も出来る、しかし人間相手にやるには隙が多くなりがち。最小限の動
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