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ランス END 〜繰り返しの第二次魔人戦争〜
第一部 GI歴末からLP歴の終わりまで
第00話 光の神の気まぐれ
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万もの魔軍に攻められたゼスだった。
 年明けに臨時首都が陥落し、国王代理のマジック王女は魔軍に捕まった。
 四天王、四将軍の生き残りはゼス軍をまとめ、CITYにある人類軍の総司令部に合流した。
 
 それにより人類軍の本部が、CITYにあることが魔軍にバレたのだろう。
 世界の中心となっていた世界総統の城に各地から集まった魔軍が押し寄せた。
 
 CITYで行われた防衛戦は、人類軍本隊3万と魔軍30万と戦いとなった。
 十倍の兵力差だ。人類軍本隊の精鋭とはいえ、勝てるはずもない。
 魔人レッドアイと戦い怪我を負った総統は、自由都市からJAPANへと逃れた。

 「し、失礼します。第五軍から緊急の連絡がありました」

 「どうした?」

 開戦から誰もが悪い知らせには慣れていた。

 「ローゼスグラードの第三軍が消滅しました」

 「……消滅? 全滅ではなく?」

 「は、はい。詳しいことは分かりません。
  膨大な魔力反応を検知。また魔軍の爆撃隊を目撃しています。
  さらに遠くの街からもピカッと都市が光ったのが見えたそうです」

 「第三軍の守りが失われ、此処に魔軍が押し寄せてくるのは時間の問題か」

 最悪の知らせだ。死者に思いを馳せる暇もない。

 「同様の攻撃を受ける可能性もある……しかし原因を解明する間もないか」

 「けれど都市の放棄はありえません」

 全員が頷く。此処が失われれば、撤退支援を行っている第五軍と上杉軍も壊滅する。
 今やヘルマン軍に残っている者、皆が決死隊だ。何処に逃げても魔軍は追ってくるのだ。

 「最低限の残し、集めた物資は全てリーザスに送ります。
  サムソン警備隊長、中隊を指揮して物資の護衛を任せます」

 「大隊長! 私も残ります!」

 「残りたい気持ちも分かります。しかし、貴方の力は人類の為に使ってください」

 「しかし私は未熟者です!」

 開戦後に入隊したサムソン・マキシモフは、将軍級の実力の持ち主だ。
 修行に明け暮れていたためか、世間知らずで要領も悪い。
 本来であれば都市守備隊のトップを任せたかったが、組織の仕組みなど教える暇も無かった。
 人類軍の本部に、魔人討伐隊の一員として推薦したのだが……。

 「人類には僅かならが、希望はまだ残っています。
  僕は凡人です。生き残っても、さほど力にはなれない。けど貴方は違う」

 ヘルマンが明らかに切り捨てられたときは憤りを覚えた。
 しかし人類軍の総司令部に勤める参謀たちの気持ちが分かる。
 もはや人類は、取捨選択を誤れば、容易に滅びてしまう。

 「未熟だと思うなら、生き残って、その力を生かして下さい。これは命令です」

 「護衛中隊の編
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