全ては私の掌の上だ
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・・・・・》
「……ッ!」
何だよ、何なんだよそれ
ふざけるな
ふざけるなよ!
「何故なら彼は──」
「ふざけるな──!驟雨烈光閃!!!」
迫り来る幾百の矢の嵐
「やれやれ。傷つかないように言葉を選んだつもりだったんだが。どうやら私は君を買い被っていたようだね」
ここまで精神が弱く、脆いものとは
別段彼に恨みはない。だが彼はやり過ぎた。
もう彼は十分に黒鉄一輝の成長に一役買ってくれただろう。
だから、桐原静矢。君はもう用済みだ
「最後だ、私が教えよう。力の本質というものを──」
「いいかい、桐原くん。
──力とはこういうものを言うのだ」
桐原が決死の思いで放った驟雨烈光閃が無抵抗の藍染に突き刺さる。
藍染は防御することもなく驟雨烈光閃の威力をその身で受けたのだ。
その無数の攻撃の嵐が藍染の肉を抉り、血しぶきを周囲に飛び散らかせ、闘技場の床を赤く染め上げる。
桐原は思わず笑みを浮かべる。
自身の必殺とも言える一撃が藍染の身に直撃したのだから
だが、藍染は変わらずその超然とした態度を崩さず、笑みを浮かべ此方を見据えているだけだ。
気付けば自身の眼前に佇む藍染の姿が
馬鹿なっ……!?藍染は今自分の目の前で血だらけの状態で倒れてっ……!?
途端、目の前の藍染の姿が幻影の様に虚空へと消え失せる。
「──破道の九十『黒棺』」
藍染の右手の掌に迸る紫電
同時に暴力的なまでに高まった魔力の嵐が周囲に吹き荒れた。
途端、顕現するは漆黒の棺
その棺は天にそびえ立つがごとく圧倒的な高さを誇っている。
驚愕を禁じ得ない桐原をその黒き棺が瞬く間に包み込み、闘技場を静寂が支配した。
やがて漆黒の棺を創り出していた魔力の檻が解かれ、桐原がその姿を現す。
先程まで五体満足であった桐原が全身から血しぶきを上げ、その身を闘技場の地面へと倒れ伏した。
幾ら藍染の抜刀絶技が桐原の抜刀絶技狩人の森の能力をものともしないとはいえ、ここまで手も足も出ないものなのであろうか。
「あ…あぁぁ……」
なけなしの攻撃も全て無駄に終わり、地をはいずることしかできない桐原
「鏡花水月の完全催眠は無欠。例え分かっていても逃れる術などありはしない」
桐原は既に藍染の抜刀絶技『鏡花水月』の術中
逃れる術などありはしないのだ。
「その様子だと『黒棺』がかなり効いたようだね。
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