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私自身が藍染惣右介になることだ
全ては私の掌の上だ
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の解放の瞬間を見た者はそれ以降も完全に完全催眠の支配下に置かれることになる」

 誰もが驚きを隠せない。
 つまりこれまで一度でも彼の霊装を目にしていれば勝算は限りなくゼロになってしまうということだ。

『ちょっと待ってください、藍染先輩!藍染先輩の固有霊装の能力は、霧と水流の乱反射により敵を撹乱させ同士討ちにさせる能力を持つものではなかったのですか!?』

 実況を行っていた月夜見半月は声高らかに闘技場の皆の思いを代弁する。
 声は驚きに震え、眼前に広がる惨状とも言うべき舞台から目を離せなかった。
 
 彼女にはあの憧れの藍染がこの瞬間別人に見えて仕方なかった。

「―」

 藍染は彼女の問いに何も応えない。
 ただ柔和な笑みを浮かべるだけだ。

『藍染先輩は我々全校生徒の前で実際に実演してくださったじゃないですか!?』
『な〜るほど。それがその『完全催眠』の発動条件というわけか』

 西京寧音は納得がいったとばかりに藍染の言葉を代弁する。

「ご明察です。流石、西京寧音さん。」

 だが、藍染は依然としてその超然とした態度を崩すことなく、今なお動揺から抜け出すことが出来ない対戦相手を射抜いていた。

 その深き闇を内包した瞳からは何も読み取ることは出来ない。







▽△▽△







「ねえ、一輝。彼は一体何者なの?」

 ステラ・ヴァーミリオンは疑問の声を上げる。
 その端正な顔は崩れ、目の前の惨状から目を離せなかった。

「私も気になります、お兄様。彼は一体何者なのですか?」
「私も気になるわね。教えてくれるかしら、お兄さん?」

 続けて一輝に疑問の声を上げるは彼の最愛の妹である黒鉄珠雫と彼女のルームメイトである有栖院凪の2人

「そうだね。そろそろ皆に知っておいてもらおうかな。彼、藍染惣右介について……」

 今でも鮮明に思い出す。

 一年前の彼との出会いを

 一年前の自分は前理事長の影響により学園内で除け者であった。

 日に日に増す制裁という名の暴力
 授業もまともに受けることもできず、友達は一人もいなかった。
 誰もが自分に降りかかる暴力を見て見ぬふりをするばかり
 このままでは自身の心が決壊するのは時間の問題であった。

 そんな時である。
 彼、藍染惣右介に出会ったのは


やあ、君が黒鉄一輝くんだね

あ…貴方は?

君の噂はかねがね聞き及んでいるよ。何でも10年に一人の落第生だとか

ほっといてください。貴方も僕を除け者にしに来たんですか?

何か勘違いしているようだね。私は君に一つの提案をしに来たんだ

提案ですか?

そう。私はこれからこの学園の能力値選
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