第83話 無邪気な子供は時々残酷な事を楽しむ事もある その3
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を払いのけ、のっそりと歩み寄ってくるのは、やはり全く無傷のなのはだった。
「驚いたなぁ。さっきの奴らは今ので殆ど殺せたのに、あんた達にはあれじゃ効かないんだ」
「え? あれ攻撃だったの!? 一応僕達食らったんだけど」
「そうだよ。普通だったら体を貫通する筈なんだけど、おかしいよね。何であんた達には魔砲が効かないの?」
「そんなの知るかよ」
良くは分からないが、とにかくなのはの攻撃が空振りしたのは理解できた。
だが、相変わらずなのはに決定的な打撃を与えてはいない。苦しい状況であるのに変わりはなかった。
「しかし、向こうは飛び道具有りかよ。こちとら全員脳筋メンバーしかいねぇってのに」
「飛び道具なら俺が居るだろう」
「爆弾魔は黙ってろ」
「私の傘だって飛び道具あるネ!」
「ゲロインも黙ってろ」
この後、銀時は神楽に顔面膝蹴りを貰いました。
鼻血が滝のように流れ落ちてかなり痛そうだったのをこの時の新八は密かに思っていたそうです。
「そんなのずるいよ! 折角攻撃したのにダメージないなんて! そんなのずるいよ。インチキだぁ!」
「うっせぇ! そんなのはお互い様だろうが! てめぇだって似たようなもんじゃねぇかよ!」
「私はいいもん! 私は関係ないもん! 私は私は・・・わわわ・・・がが・・・がっ・・・」
突如、変化が現れた。
さっきまで低レベルな言い争いをしていた筈だったなのはが、急に苦しみだし、甲板に膝を落とし始めたのだ。
異様な苦しみ方だった。その光景を見て銀時は察した。
「銀さん!」
「不味い、変異する気だ!」
見れば、なのはの腕は既に歪に変貌を遂げており、紫色の体毛を生やしたゴリラの様な野太い腕になっており、指の先には鋭い爪が生え始めていた。
同様に徐々に体が変異をし始めているのが分かる。
あの時の、プレシアが自身をロストロギアにしたのと同じだ。
違うのと言えば、変異の速度が遅い事位でしかない。
「くそ、間に合え!」
焦る銀時だが、正直対処法が全くない。現状でこうしてぶつかってはみたが、今の四人ではジュエルシードの暴走を止める手立てがない。魔導士は全滅してしまっているし、江戸に戻りフェイト達に助けを求めるにしても時間がない。
万事休すとはこの事かと思えた。
(・・・か・・・すか・・・)
「ん? 何だ!?」
突如、頭の中にかすれた声が聞こえて来た。立ち止まり、銀時は頭を抑えだす。
「銀さん?」
「お前ら、何か聞こえたか?」
「幻聴でも聞いたのか銀時。俺達は何も聞いてないぞ」
どうやら、三人には聞こえていないようだ。だが、何故銀時にだけ―――
(聞こえ・・・すか・・・お・・・様・・・)
「まさか・・・お前、
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