暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
115話:エピローグ
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過ぎるのが早いものだ。
しかし士はすぐさま立ち上がる訳でもなく、逆に前のめりになって手を組む。
「そんじゃ、本題といこう」
「……なんだ、今日は別に用があったのか?」
「あぁ。1つ、提案があってな。―――エクストラ、お前のこれからについて」
組んだ手の上に顎を乗せ、視線を向ける。提案を聞いたエクストラは、眉を寄せてしかめっ面を見せた。
「このまま更生プログラムを受けていれば、ここから出るのもそう時間はかからないだろう。だからその後、その気があれば……うちに、特策隊に来ないか?」
「………」
士が口にしたのは“勧誘”。六課ではない、自らの部隊への勧誘だった。
「お前の力は、確かにお前のものだ。何に使おうがお前の勝手、俺がとやかく言うつもりはない。だから、これはいくつかある道の内の1つだと思ってくれ」
「………」
「今はもう、守るべきものがなかった時とは違う。今手元になかったとしても、いつかきっと―――!」
士がそう言い終わる前に、エクストラは席を立った。士は思わず立ち上がり、声を荒げて彼の名前を呼んだ。
それに対し、エクストラは士に背を向けて立ち止まる。
「俺はこの世界に、守る価値があるとは思わない。今はまだ、俺が守りたいものも、守るべきものもわからない。だから……その誘いには答えられない」
エクストラは少しだけ顔をこちらに向けて、それだけ言うと部屋を出て行った。
士はその背中を見送った後、一つため息をつきながら腰を落とし、椅子に座り天井を仰いだ。
「―――“今はまだ”、か…」
エクストラの言葉を反芻しながら、しかし天井を見るその顔は、ずいぶんと晴れやかに見えた。
このように、JS事件の混乱は瞬く間に過ぎていき、世界は平穏な日々を取り戻しつつあった。
無事復旧した機動六課の隊舎も、その流れに漏れず、戦いのない平穏な日々が続いていた。
そんな中、少しずつ変化することもあって……
ライトニング隊のエリオとキャロは、キャロが以前所属していた自然保護隊へと所属、二人一緒の職場になることに。これにはフェイトも喜んでいた。
スターズ隊のティアナは、フェイトの執務官補佐になり、彼女の下で執務官の勉強をすることに。ティアナが夢見る場所へと、一直線に行ける道へと踏み出そうとしていた。
そしてスターズのもう一人、スバルには特別救助隊からのスカウトの話が来た。話が来た当初はスバルに少し迷いがあったようだが、それでも最終的にはそのスカウトを受けることになった。彼女が以前から望んでいた「泣いている人を助けられる」仕事につけるということで、決めた後は訓練などを張り切って行っ
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