第四十七話 海はなけれどその十三
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「まだまだな」
「はい、七人目です」
「そいつを仲間にする段階だからな」
順一にも話した。
「統一まではな」
「まだまだ先です」
「だよな、あと六人か」
その七人目を含めてだ。
「そいつ等全員迎えてな」
「それからとなります」
島、大陸そのものこの場所を統一する為の戦をはじめることもというのだ。
「まさに」
「そうだよな、本当にな」
「これからです」
まさにというのだ。
「我々は」
「そうだよな、しかしな」
「しかし?」
「いや、こうして一歩一歩な」
「進めていくものですね」
「千里の道からだからな」
途方もなく先の道、そこもというのだ。
「まずはな」
「今の一歩をですね」
「歩くか、確かに」
「そういうことです」
「よし、じゃあクラーケンを倒しに行った馬鹿を見付けるか」
その七人目とだ、笑って話した久志だった。
「その一歩を踏むか」
「うん、もっともそこで間違えてね」
ここで言ったのは源三だった、それも笑ってだった。
「犬のね」
「またうんこかよ」
「踏んだらアウトだよね」
「何で湖に犬のうんこがあるんだよ」
「犬じゃなかったらクラーケンかな」
「七人目の奴が食われててかよ」
「それとかね、いや消化には時間がかかるから」
クラーケンの何ヶ月も食って何ヶ月も排泄する身体の仕組みをここで思い出してそうして言ったのだった。
「今はお腹の中かな」
「その話に戻すか」
「実際その可能性もあるから」
倒していると考えるのが普通だが、というのだ。
「それでね」
「こう言うんだな」
「そうだよ、まあ僕もね」
「クラーケン倒していてか」
「普通に会えたらいいって思ってるよ」
「ベストだろ、それが」
「何ていってもね」
「ったくよ、クラーケンの腹の中にいたらな」
この場合はこう言った久志だった。
「俺達も腹の中に入るけれどな」
「入る方法も考えないといけないけれど」
「出る方法もだからな」
「入るには拙者達も食われるということですな」
進太はまずは入る場合について話した。
「やはり」
「丸呑みにされてか」
「はい、拙者達全員が」
「船ごとか」
「そうなるかと」
「成程な」
「そして出る場合は」
この場合についても話した進太だった。
「口からか」
「その食われた場所からか」
「若しくは」
「後は一つしかないよな」
「はい、本来出すべき」
「そこだよな」
嫌な顔になって応えた久志だった。
「やっぱり」
「そうなるでござる」
「口から出たいな」
すぐにだ、久志は自分の考えを決めた。
「それなら」
「左様でござるな」
「食われるとしたらな」
無論消化されるつもりはない、中に入っても全員で生きて出る方
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