暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第107話 魔剣カオス
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みたいでな」
「さっさと要件を言え。とーまだか、とんまだか知らんが、おっさんの情報なんぞ要らん」
「だろーよ。マリアが率いたカスタムの解放軍が城内。東の塔にまで出撃したらしい。……が、運悪くトーマの息がかかってないヘルマンの別部隊が追撃しに入っていったらしい。挟み撃ちの状況だ」

 時間にしてまだそこまで経っていない。更に主力と言って良いこの場のメンバーを除いた部隊で ここまで早く進撃出来るのは流石の一言だ。だが狭い場所での挟撃はチューリップ部隊にとって不得手だろう。前衛部隊も揃ってはいるらしいが心許ないのも事実だった。

「ほうほう。マリアのヤツが助けを求めていると。それ以外では誰がいる?」
「……はぁ」
「無言でため息吐くんじゃないっ!!」

「なーなー、ピンクお嬢ちゃん」
「あ、はい。何でしょう?」
「ひょっとして、この2人仲良い?」
「あ、あー…… あははは……」
「否定はしないのね。って、ぶげっ!!」
  
 カオスは問答無用で床に叩きつけられた。

「誰が仲良いだ! 馬鹿者。コイツはオレ様の下僕だと言っているだろうが! それにシィルも否定しないか馬鹿者!」
「ひんひん……」
「「誰がランスの下僕よ!!」」
「わーったわーった。……オレの代わりに否定してくれるの結構久しぶりな気がするけど、とりあえず今は時間が惜しい」

 判ってはいても、ランスのいつも通りな言動にはある意味感心できるが、それ以上に脱力してしまうからそれが態度に出てしまう。それを見てランスが怒り、周囲も連鎖して長くなると言うのが今までのパターンだったから、ユーリはさっさと進めた。ランスが欲しがりそうな情報を混ぜて。

「メンバーは、カスタムの部隊が主だ。マリアとカスミのチューリップ部隊に加えて前衛にランとトマトを軸とした剣士。前衛が圧倒的に少ないのは チューリップ火力重視のパーティだからだろうな。突破されたらヤバいぞ」
「ほうほう。がははは。トマトはまだヤってないしな。連中に恩を売っておいしく頂くのが良いだろう!」
「ん。オレさっさと行くから。ゆっくりで良いぞ」
「だーー、オレ様より先に行くんじゃないっっ!!」

 ランスは追いかける様に続いていき、自然と全員が同時に部屋から出ていく。

「やーーっぱ仲良いんじゃん」
「喧しい。捨ててくぞ」
「やーん。剣虐待はんたーいじゃーい!」

 カオスとランスのひと悶着が更にあったのは言うまでもない事だった。













 そして、東の塔へと向かう道中の事。

「……ゆぅ」
「ん?」

 志津香は意図的に移動速度を上げてユーリの隣にいった。

「魔人……、魔王の方は……どうでると思う? それにマリアたちの事は確かに心配
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