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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第107話 魔剣カオス
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ものではないか。がははは! 戦闘が多少できてもお頭はまだまだオレ様には到底及ばんなぁ!」

 あっという間に上機嫌。
 さっきまで、比較され更に下に視られていたと言うのに、もう忘れてしまった様子だ。

「多少でノス斬れたらアンタ……。とっくに人類の勝利になっとるわい。ありゃ快挙よ? 長い歴史みても結構な快挙よ?」
「がはは。あの男はオレ様の下僕だ。あの程度当然よ」
「うーん。(なーんであんな兄ちゃんが下につくのかねぇ。ま、てきとーに流しとる〜 とは聞いとるけど)」
「がははは。それで貴様は偉そうに批評しとるが、きーっちりお仕置きされたって事か? 剣を、それも男でオヤジっぽいヤツにお仕置きとはなぁ。げーーっ やーっぱホモか」
「アホかーー! そんなへんちくりんな話じゃないわい! 男の娘っぽいのと清楚なAL教の神官2人掛かりで聖水ぶっかけられて大変だったんだぞーー!」
「がはははは。クルック―とセルさんか。いい気味だ」

 ここで少しだけ時間を遡ろう。







 魔剣カオスがまさか喋る様な事が起こるとは、当然ながら場の面子は大体が固まってしまっていた。

『まぁ、バグとやらが実体化し動いたり、土塊の怪物がいたり、機械に感情があったりと色々様々な世界だ。……ここまでくれば剣が喋った所で不思議ではないか』
『オレも今更驚く程でもない。ジルが蘇った方のインパクトが強過ぎる』

 数少ない柔軟な発想をした清十郎。
 そして、人類史において最悪と称されるジルを目の当たりにした事もあって 冷やかな目を向けながらも、驚いたりはしていないユーリ。

 そこから、男性陣の後に女性陣と口々に納得していって、大体の面子が柔軟に対応していった。

『ふぃぃ。いやー ノスの野郎。メチャクチャに握りしめやがって。締め付けられるのは 可愛子ちゃんだけで十分だっつーのに』

 そして、何処となくランスに似ている……とまっさきにつぶやいたのはユーリだった。

『えーと、おお? おー、兄ちゃん兄ちゃん』
『……んん? なんだ』

 ぱちぱち、と眼を何度も瞬きさせつつ カオスはユーリを見て呼んだ。薄気味悪い気もするが、呼ばれたから無視するのも……と思い受け答えはする。

『いやぁ、兄ちゃんのおかげで ノスのボケナスに折られんですんで良かったわい。あんがとね? 礼言ってなかった』
『そりゃどーも』
『可愛い顔してるし、ガキっぽいのにやるの−。儂が無敵結界斬った後とは言え、ノスの硬い皮膚を両断するとは』

 ぴしり…… と空間に亀裂が入った様な気がしたのは気のせいではない。
 だが、ユーリはまだ大丈夫だった。カオスはジルを封じていた魔剣だ。即ち単純に考えてもその歳? は1000は軽く超えるだろう。そんな高齢なお
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