EATING 6
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た民家の中には女が二人。
片方がもう片方を庇うようにうずくまっていた。
「そこの二人、生きてる?」
すると二人がこちらを向く。
その顔はよく似ていた、姉妹だろうか?
「大丈夫よ…妹もね…」
「それは良かった、直ぐに逃げろ、あっちの方角に行けばネイバーは居ない」
そう言って俺が来た方向を指差す。
翔び立とうとした瞬間、呼び止められた。
「貴女は誰!?貴女はさっきの怪物と関係あるの!?」
「俺は…」
名前を教えるか迷った。
理由は彼女の眼が、怒りに染まっていたからだ。
「俺はあんた達を襲った奴を狩る、少なくともあんたらの敵じゃないよ」
「そう、名前は?」
しつこいな…
「何故教えないといけないの?」
「貴女みたいな力が欲しい…じゃないと雪乃ちゃんを…妹を守れないから」
「そう……解った」
彼女の眼に怒りだけでなく意思も宿っている事に気付いたからだ。
「俺は翼。刹那翼」
「私は陽乃。雪ノ下陽乃…妹と私を助けてくれてありがとう」
そう言って彼女…雪ノ下陽乃は妹を連れて走り出した。
「一応、言っておくけど、ネイバーに襲われたらさっさと逃げなよ。
どうしても戦わないといけなくなったら眼をねらうといい。
そうすれば、怯むから」
「そ、ありがとう」
俺は彼女達が立ち去り、姿が見えなくなるまで見守った。
そこからは見つけたネイバーを片っ端から光の槍で貫いていった。
そして数時間後…
ゾドォォォゥゥゥゥゥ!
「!」
遠くで一際大きい音が聞こえた。
ピーピー…
通信機から音が鳴った
「『全隊員に告ぐ、戦闘は終了した。
繰り返す、戦闘は終了した』」
その報せは日の出と共にもたらされた。
長い永い夜が、明けた瞬間だった。
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