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転生とらぶる
ペルソナ3
2007話
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言いたいのか理解した俺は、頷きを返す。

「ああ。ゆかりは、大体俺の事情は知っている」
「そうか……」

 少しだけ寂しそうな様子を見せる美鶴。
 ……寂しそう? 悔しそうとかそういう風な感じかと思ったが、寂しそうか。
 まぁ、取りあえず今はその事を置いておくとしよう。

「……アルマー、僕もあのグリに触ってもいいかな?」
「ちょっ、湊君!?」

 不意に出て来た有里の言葉に、その隣で俺と美鶴の話を聞いていた山岸が、慌てたように口を挟む。
 山岸にしてみれば、俺と美鶴の話に首を突っ込むという時点でどうかという思いもあっただろうし、ましてや有里までもがグリを撫でたいと言うとは思わなかった……といったところか。

「ああ、別に構わない。何かよっぽど変な事をしない限りは、グリも嫌がったりはしないと思うから」
「アルマー、その……俺もいいか?」

 有里に続いて、真田も俺にそう尋ねてくる。
 いや、真田だけではない。その近くにいる天田も、グリに興味深い視線を向けていた。
 そして天田がグリに興味を持つという事は、いざという時に……本当に万が一、何らかの理由でグリが暴れた時、すぐに庇えるように荒垣もそっちに向かう。
 アイギスと山岸の2人は、有里が行く以上当然だろう。
 コロマルの方は……うん、若干警戒心を持っているようだが、それでもグリに興味を持っている様子が見て取れた。
 さて、そうなると……結局ここに残ったのは、俺と美鶴だけとなる。

「美鶴はいいのか?」
「そうだな。もう少し人数が減ったら行ってみるよ。それより、グリだったか? 見かけに寄らず、随分と大人しいな」
「召喚の契約を結ぶ前は、結構獰猛だったんだけどな。……さて、それじゃあもう少ししたら、いよいよ刈り取る者との顔合わせといくか」

 そう告げ、グリに群がっている面々を見ながら、美鶴と2人で話をするのだった。
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