暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2007話
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くらいはあるんじゃないだろうか。
 だから、ゆかりが手を伸ばしても触れるのは足くらいなのだが……

「ギャ?」

 そんなゆかりに、グリは草原に座って撫でやすくする。
 俺と話しているということで、グリもゆかりを敵ではなく、俺の仲間と判断したのだろう。
 そうしてゆかりはグリの身体に手を伸ばし……

「うわ、もっと硬いのかと思ったけど、柔らかいのね」

 ふさふさのその身体に驚きの表情を浮かべていた。
 撫でられるのが気持ち良かったのか、グリは嬉しそうに喉を鳴らす。

「アクセル、その……少しいいか?」

 グリを撫でているゆかりを見ていると、こちらもようやく動けるようになったのか、美鶴が俺に話し掛けてくる。
 ゆかりの方が先に動けるようになったのは……まぁ、俺がこの世界の人間ではないというのもあるし、火星に行った事もあるというのが大きいのだろう。

「ん? どうした?」
「その……このグリだったか? 正直、私はこのような生物はおろか、その原型となっているのだろうドラゴンもグリフォンも見た事はない。いや、勿論空想上の存在としては知っているが……」

 美鶴の言葉は、他の面々にとっても納得出来るものがあるようだった。
 この世界でそういうのが存在するとすれば、恐らくシャドウとかペルソナとか、そっち関係でしかないのだろう。
 だが、グリはどんな風に見てもそういう存在には見えない。
 だからこそ、どこからグリを連れて来た? と俺に向かって尋ねているのだろう。

「常識で考えられない存在というのはシャドウ以外にもいる。何も、この世界に存在する常識外の存在全てにシャドウやペルソナといったものが関わってる訳ではないというのは……それこそ、俺を見れば明らかだろう?」

 その言葉に、全員が黙って頷く。
 実際にペルソナやシャドウとは全く関係のない能力を使う俺がいるのだから、その説得力は非常に高い。
 だが……そんな俺の言葉に対しても、素直に納得するというのは、今回に限っては無理だった。
 なんと言っても、グリの存在感というのは強烈すぎたのだ。
 だからこそ、美鶴は俺に向かって再び尋ねようとし……

「悪いが、その質問にはそれ以上答えられない。言っておくが、俺達とお前達はあくまでも友好関係ではあるが、きちんとした仲間という訳じゃない。それは、分かるな?」
「……うむ」

 数秒の沈黙の後、美鶴は俺の言葉に頷きを返す。
 ここでこれ以上俺に対して強行に質問を繰り返し、お互いの関係を険悪にする事は避けたかったのだろう。

「その……仲間ではないから教えられないという事は、岳羽は……」

 美鶴の視線が、グリを撫でているゆかりに向けられる。
 その視線と、何より今までの会話の流れから美鶴が何を
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