もう二度と
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グシャグシャの彼女の頬に手を伸ばすカミューニ。彼はもうほとんど見えない目で彼女の姿を捉えると、小さく笑ってみせた。
「お前の成長を見れたことが、俺にとっての一番の幸せだった」
その言葉を最後に、彼の手が彼女の頬から離れた。必死に彼の名を叫ぶがもうその声は届かない。メルディはカミューニに覆い被さり、止まない悲しみの雨をその体に降らせていた。
「泣く必要はない。貴様もすぐにそこに行けるぞ」
足を振り上げ悲しみに暮れる女性に重たい一撃を食らわせようとした天海。一思いに消し去ろうと振り下ろされたその足は、黒い氷の壁に阻まれた。
「ほう。まだそんな力が残って・・・!!」
誰によってこの氷が張られたのかすぐにわかった。天海はその少年の方を向き直ると、その姿に驚愕した。
「シェリアは・・・俺たちを守るために二度と魔法を使えなくなってもいいと選択したんだ・・・」
光輝く少年の体。どんどん高まっていく魔力は体内に封じ込められ、彼の体をより輝かせていく。
「あいつの頑張りを無駄にしないためにも、お前は死んでくれ」
「この感じ・・・神の領域か!?」
再び踏み込んだ神の領域。大切な友の期待に応えるべく、少年は禁断の域へと足を踏み入れた。
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