第10話 戦乱の嵐吹き荒れる!幻想郷はバイト探しも一苦労
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郷で生きていく為の糧なのだから。
「では、早速入社前の手続きをして貰うとしよう」
「えと、面接とかですか? 履歴書とか俺まだ持ってきてないんですけど。ってか、幻想郷に履歴書なかったし」
「なぁに、そんな難しい事ではない。ただ、我らが主人でもある建王様に一生の忠誠を誓う証として、その体に建王軍の烙印を刻んでもらうだけの事だ」
そう言ってヒャッハーボスの指さす方にあったのは、これまた原作でもあったような真っ赤に燃え盛る如何にも熱そうな焼き印付きのドラム缶だった。
「無駄に原作再現されてるぅぅぅぅ!」
「因みに女子供と言えども建王様への忠誠は絶対だ。なので其処の小娘も同様にやってもらうぞ」
「うえぇ! 私もなのかぁ!?」
とんだとばっちりを食らった魔理沙であった。
「あ、あの・・・折角ですけど入社の話はなかった事に―――」
「断ると言うのならあそこに用意されている鉄板の上で死のダンスを踊ってもらう事になるが?」
すぐ隣の方ではこれまた真っ赤に燃え盛る鉄板が用意されていた。水をコップ一杯垂らしてみたが数秒足らずで完全に蒸発してしまう程の熱を持った鉄板が―――
「此処でも原作再現――――!」
「因みにサラダ油を垂らせば目玉焼きも焼ける。正にリーズナブル」
「人を焼いた鉄板の上で目玉焼きなんて作るなぁぁぁ!」
結局、その後はどうにかこうにか説得して会社を抜け出す事に成功した魔理沙とバットではあったが、二人ともそれはそれはドッと疲れたと後に語っているそうな。
「はぁ・・・なんか、人里で仕事を探すのって思ってたよりも大変なんだなぁ」
「いや、本当はこんなに苦労しない筈なんだぜ」
「そうだよね。俺の就職が上手く行かないのって殆ど俺の世界の住人のせいだし」
言ってて少し悲しくなってきたバット。元は自分の世界なだけにちょっと切なくなってきてしまった。
が、何時までも切なくなっていてはいけない。こんな世紀末でバイオレンスな世界を生きていく為にも何としても安定した糧を確保しなくてはならない。
でなければ、バットはこの幻想郷の土となるだろう。
***
「・・・・・・・」
場所は変わり、此処香霖堂に置いてケンシロウの持ってきた食料を前にして霊夢と霖之助は反応に困った顔をしてしまっていた。
「ちょっと・・・ケン、何よこれ?」
「見ての通り、種モミだ。人里で知り合った爺さんに分けて貰った」
ケンシロウから手渡されたのはもみ殻つきの米粒が数粒。
それだけでしかなかった。
当然そんな米粒だけでは満腹になれるのはせいぜい小鳥くらいだろう。
「分けて貰ったって・・・これをどうしろって言うのよ?」
「これを育てれば来年には
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