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空気を読まない拳士達が幻想入り
第10話 戦乱の嵐吹き荒れる!幻想郷はバイト探しも一苦労
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、幻想郷に多大なる被害を被らせてしまったんだ」

 拳を握り締めて悔しそうに歯噛みするケンシロウ。だが、バットとしては果てしなく場違いな感じに見えて仕方がなかったと後に語っている。

「はぁ・・・んで、今回は何で人里に来てるんだよケン」
「うむ、霊夢の使いで食材の買い出しをしていたところだ」
「香霖の次は霊夢かよぉぉ! あいつら人を使わないで自分で動けやぁぁぁ!」

 ここぞとばかりにケンシロウを使った霊夢を全身全霊を持って呪う魔理沙であった。

「しかし参ったなぁ。このまま働き口が見つからないとこれからの食い扶持がなくなっちまう。どうすりゃ良いかなぁ」
「案ずるなバットよ」

 落ち込んでしまったバットの肩にそっとケンシロウの手が乗る。二頭身のケンシロウが八頭身近くのバットの肩にどうやって手を乗せたかは決してツッコミを入れないように。
 
「ケン・・・」
「こんな不幸な時代でも、人は懸命に生きている。明日を夢見て行き続ければ、必ず希望の未来は訪れる筈だ」
「良い事言ってるかも知れないけどそれ遠回しに他人の振り決め込んでる風にしか聞こえないぞケン!」

 どうやらケンシロウは幻想入りしても相変わらず空気を読まないらしい。
 幻想入りしてもバットの心労は相変わらずなようだった。





     ***




 食材調達をしているケンと別れた二人が次に訪れたのは、これまた人里の中でとにかく異才を放つと言うか、明らかに場違い中の場違いとも言える奇妙な建物の前に立っていた。

「建王軍・・・あぁ、あのケンの兄貴の居るところか」
「まぁ、こんなとこでもバイトとして雇って貰えば良いか」

 かなり不安が混ざりまくってはいるもののとにかく頼み込む事にしてみた。
 やはりと言うか何と言うか建物の中はこれまた幻想郷の雰囲気にそぐわない世紀末チックな構造をしていた。
 風化しだした壁や亀裂の入った壁。コケの生えた類まであるし大理石の床や天井にはひび割れなどが出来ている始末だったりする。
 そんでもって、従業員もこれまた世紀末チックな連中揃いだった。
 要するにヒャッハーな連中ばっかりだったと言う訳だ。

「よくぞ我が建王軍へ来たな若人達よ。我らはお前達の入社を歓迎するぞ」

 ヒャッハー達のボス的な大柄で髭面の大男が話を進めて来た。外見的には世紀末ヒャッハーな類のようだが、中身は意外とまともそうにも見える。

「良かったなバット。見た目はアレな連中が多いけど意外とまともそうな連中でさぁ」
「あ、あぁ・・・正直あのラオウの経営している会社だから不安もあるけど、この際贅沢は言ってられないからね」

 この際見た目のデメリットは置いておくとしよう。今必要なのはこの世紀末チックな幻想
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