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空気を読まない拳士達が幻想入り
第10話 戦乱の嵐吹き荒れる!幻想郷はバイト探しも一苦労
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 いらっしゃいませだぜぇぇ――――!」

 店内に入るなりいきなり奇声を上げ始める店員と思わしき獣の皮を直に被っている危ない男達。
 そんな男達を見た途端、魔理沙の心はドンヨリとなり顔はゲンナリしだし、ご機嫌サゲサゲな感じになってしまった。

「まさかの店員が原作の牙一族になってるぅぅぅ!」

 続けて店内に入ったバットの渾身のツッコミが炸裂したのは言う間でもない。

「アオォォォーーーーン! 水とおしぼりだぜぇ! 有難く使うんだなぁ―――!」
「ホホホホーーーー! メニューになるぜぇぇ―――! どれでも好きなの選びやがれ――――!」

 丁寧な接客とは真逆に言葉の対応は世紀末チックな荒々しさを感じられた。

「え? 何? バットの世界の飯屋ってこんな奴らばっかなのか?」
「違う違う、断じて違う! この飯屋が普通のと違うだけだから!」

 必死に弁解をするバット。変な誤解をされてはたまったもんじゃない。
 
(そんで、どうすんだよ? このまま何も食わずに退散するか?)
(嫌、それは不味いよ。下手したら原作の牙一族みたいにされるかも知れないし)

 原作での牙一族の悪行については本編をご参照の上感想文をご自身の心の中に刻み込んでおいてください。
 とにもかくにも、こうなれば何か注文しなければならない。でないと生きてこの店を出られそうにないみたいだし。

「えっと・・・・この【崋山群狼丼(並)】を頼むぜ」
「俺も同じの」
「ワオオォォォーーーン! 崋山群狼丼並二つ入ったぜぇぇ―――! ケマダ店長ぅぅぅぅ!」

 けたたましい雄叫びを挙げながら注文を読み上げる世紀末な店員。
 すると、店内からこれまた世紀末チックな獣の皮を纏ったちょび髭の店員が姿を現した。

「馬鹿野郎! 何度言ったら分かるんだ! 俺様の事は【ケマダ兄貴】と呼べとあれほど言っただろうが!」
「す、すんませんでしたケマダt・・・ケマダの兄貴」
「そうよそれで良いのよ! うし、早速調理開始だ! マダラ、何時ものように頼むぞ!」

 ケマダと呼ばれた店長が合図を送ると、店内からまたしても世紀末チックな店員が姿を現した。
 他の店員よりも二回り近く巨大で鋭い牙を生やした明らかに危険極まりなさそうな感じの店員だった。

「うぐわあああああぁぁぁーーーー! おで、食材ぎるぅぅぅぅ!」
「そうだマダラ! お前の鋭い爪でどんな食材も切り刻んでやれ!」
「嫌、包丁使えよ! 何爪で食材切ろうとしてんだよお前ら!」

 至極当然なツッコミがなされたが、特に気にもせずに調理を開始するマダラ。
 食材一式を中央のテーブルに置き、その周囲をグルグル回り始める。

「え? 何してんだ・・・あれ?」
「さぁ・・・俺にも何が何だかさっぱり
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