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空気を読まない拳士達が幻想入り
第10話 戦乱の嵐吹き荒れる!幻想郷はバイト探しも一苦労
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そのせいで近くに居た大工達は巻き添えを食らう形で怪我をしてしまい、そのまま永遠亭に入院する羽目になり、更には建築用に用意していた資材もその余波に巻き込まれて四散、粉砕してしまった。
 結局霊夢の神社再建計画は異世界からやってきた空気を全く読まない拳士達の手により瓦解してしまったと言うのだから同情したくもなる。
 んで、その原因を作ったであろう三人の拳士達はその後もれなく霊夢の夢想封印を食らったのは言うまでもない。
 
「それで、今バットは何処に寝泊まりしてるんだ?」
「実は、霖之助さんの紹介で里の中に空き家が一件あってね。其処に住まわせてもらってるんだよ。ただ、生憎手持ちがなくてね。だから、元の世界に帰るまでの間人里で働こうって決めたんだよ」

 生きていく為には糧が必要。そしてその糧を得るためには銭金が必要。
 だが、生憎この幻想郷に流れ着いた時のバットは無一文状態。
 なので、日銭を稼ぐためにもこの人里で働き口を見つけようと一念発起した訳なのだそうだ。
 そんで、いざ歩み出た際にたまたま魔理沙とでくわし、こうして二人揃って人里を歩いている次第だったりする。

(いきなり幻想郷とか訳の分かんない所に飛ばされた時は正直凄い焦ったけど、悪い事ばかりじゃないな。霊夢さんや魔理沙ちゃんと知り合いになれたし、もしかしたら他にも知り合いになれるのかも)

 と、バットの脳内には年頃の男子らしいイメージが膨らんでいた。博麗霊夢も霧雨魔理沙もバットの世界の基準からして見れば美少女の類に入るであろう顔つきだ。
 まぁ、中身に問題はあるだろうがその辺は置いておくとして。しかも、聞いた話によると、此処幻想郷では女性の割合がやたらと多いと聞く。
 となれば、彼女たち以外にも美人な女性とお知り合いになれるのではと、期待に胸を膨らませつつ里の中を練り歩く脳内お花畑な青年と能天気な魔法使いなのであった。




     ***




「能力のないバットが働ける場所だから・・・此処なんかどうだ?」

 最初に魔理沙が連れて来たのは明らかに本屋と思わしき物件だった。
 店頭には宣伝用と思わしき本が陳列されており、様々な人が中に入ったり出たりをしているのが見える。

「此処は?」
「此処は鈴奈庵って言うまぁ、所謂貸本屋さ。私も良く此処で本とかを借りるんだぜ」
「成程、本を扱う仕事だったら別に能力も必要ないから俺でもできそうだな」
「だろ? まぁ、中には妖怪が書いた危なっかしい本とか読んだら魂抜かれる本とかあるから気を付けないといけないんだけどさ」
「何それ怖いんだけど! 俺の居たあべし町も相当ぶっ飛んでたけど此処もやっぱ相当ぶっ飛んでるよ!」

 どうやら幻想郷に置いては貸本屋でも気を抜けそうにない。下手をすれば二
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