EATING 4
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してたら中からトリオン器官が出てきてさ」
それから…
「俺の中の何かがそれを喰えっていうんだ。
そして従ったら何かが溢れてきてさ!
それから小さいのも大きいのも狩ったんだ!」
やがて巨体のネイバーを倒し…
「そしたら黒い板が出てきてさ、食べたらこの有り様だよ。
結構苦しかったんだよ?」
「じゃぁ、最初のトリオン兵は素手で倒したって言うのか?」
「うん、目の前にバリアみたいなのが出てさ、鎌が逸れたから引き千切ったんだ」
「そうか…そうか…そういう事か…」
ん?
「そういう事?」
「天使ちゃんは、死に際にトリオンの壁を作ったのさ。
トリオン能力が高いとトリガーを使わなくてもバリア等を張れる…可能性が無くも無いらしい。
そして枯渇したトリオンを回復したくてトリオン器官を食べたんだろう」
ふぅん。
「まぁ今となってはどうでもいいけどね」
至極どうでもいい。
「そうかい、ん?」
迅が耳の機械に触った。
上司からだろう。
「はい、………はい………一緒です……了解」
今度の通話は短かった。
「なんて?」
「もうネイバーの増援は無さそうだって。
これからは殲滅戦だ」
せんめつせん?
「どういう事?」
「これ以上ネイバーは増えないから今居るのを全力で潰せってさ」
「わかった…少し飛んで来る」
俺は空へ空へと向かう。
「わんさか居るなー」
夜の闇の中、ネイバーの眼が星のように散らばっている。
「全力で潰せ、だろう?」
掌を天に掲げる。
「力を、もっと力を!」
俺の中だけじゃなく、地上からもトリオンが集まって来る。
直径2メートルの大珠。
圧縮率はビー玉やサッカーボールと一緒。
「消えて無くなれ!」
幾百、幾千の光がネイバーの眼の輝き目掛けて直進する。
ズドォォォォォォォッオオオオオン!!!!!
大地が揺れる。
煙が晴れた跡には点々と光が有った。
直撃を避けたネイバーだろう。
「ま、後はボーダーに任せよ」
迅の下へと降り立つ。
「殲滅戦、やって来たよ」
迅は頭を押さえている。
「やり過ぎだ」
「人は死んでないよ。目だけ狙ったから。
建物もここまで壊れてたら後は一緒さ」
近くに人が居ない事は視えていた。
「はぁ…」
中途半端に壊れてるよりぶっ壊した方が楽って聞くし。
「じゃぁ、後はボーダーに任せるよ」
「帰るのか?」
「いや、帰る場所は吹っ飛ばされたし、家なんて呼べるものは元々無いよ」
「………わるいな」
「謝んないでよ。でさぁ迅」
「なんだ?」
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