第五話『イッセー、悪を滅ぼす者』
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結果として後回しになったがグレモリー先輩から部活内容の説明を受けた。
既に〈赤龍帝の籠手〉は解除してある。
〈オカルト研究部〉とは、表向きはグレモリー先輩の趣味から創設された部活動で、未確認生物や怪奇現象などの謎を調査・解明する為に組織された調査機関だが、実態は『リアス=グレモリー一味が悪魔家業を行う為の集会』である。
一応は、表向きの活動も疎かにしてはいないようで──と言うか『悪魔がオカルトの研究』とか。
自分自身が〈オカルト〉そのものだろう!──と言いたいが、まぁ、例えば『料理人が料理の研究』をしていても何ら不自然ではないだろうし、それを思えば『オカルトの当事者がオカルトの研究』をしていても別に不自然ではない……のか?
いや、これは『食材自体が料理を研究している』ようなものでは……って、何で俺がこんな事で悩んでんだ?
「──俺としては、皆で手を繋いでベントラ〜ベントラ〜って宇宙人を呼んでみたい」
「それは一度、試しにやってみたわ」
「やったんかい」
「この間の春休み中だったよ。この学園の校庭で、僕らの他に誰も居ない深夜の時間帯を見計らってね」
「……まだ入学前でしたが、私も参加してました」
「わたくしも居ましてよ」
「でも結局、何も現れなかったのよね……」
皆でしょんぼりしてんじゃねーよ。
「──今、もっとも気になっている話題は〈イタズラ好きな妖精〉ってやつね。情報では五人一組で複数存在しているらしいけど……」
「比率的には町中を駆け回ってるとか空を飛び回っているとかで、その際にちょっとした被害が出るというのが多いね」
「……他には、巨大なロールケーキタワーで道を塞いだり」
「神社の境内にトリモチを仕掛けたり、というのもありましたわ」
「ほほう」
物凄く心当たりのある連中である。
それは妖魔の幼児達──幼魔ちゃんだろう。
──下校時間過ぎ。
日が沈んだ直後の暗くなった帰り道の住宅街のアスファルトで舗装された幅広の路地を、学生鞄を片手にぶら下げ一人歩いていると、反対方面から歩いて来た黒い紳士帽にスーツ姿の男と出会した。
その男の醸し出すアトモスフィアは、あからさまに堕天使≠ネのだ!
「──イヤーッ!」
「──グワーッ!」
アイサツ前のアンブッシュ!
真っ直ぐ突撃して繰り出した俺の右パンチが堕天使男の顔面にクリーンヒットし、ダウンを奪った。
「い、いきなり何をするか貴様!?」
俺は学生鞄を路面に置き、路面に尻を着けながら怒鳴る堕天使男に向かって合掌しながらオジギをする。
「ドーモ、初めまして。イッセーです」
ニンジャにとってアイサツは神聖不可侵な行為。だがしかし、一度だ
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