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ハンドレッド――《紅き髪の異邦人》
【ハンドレッド――《ヴァリアント覚醒》】
【第二話】
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 カーマイン達が暮らす寮は武芸科の男子のみであり、女子はいない。

 武芸科の学生の人数は一般の中等部や高等部の普通科学生の三分の一、男女合わせて一学年三十人程で、一般的なクラス分けも出来ないほどの少人数だ。

 そしてあくまでも武芸科はリトルガーデン高等部の中に位置付けられている。

 とはいえそれは建前であり、ワルスラーン社に属する武芸者としての予科生扱いという事だ。

 入学資格は中等部卒業以上――この辺りカーマインは偽造して審査をクリアし、潜り抜けている。

 仮に無理な場合はカーマイン自身民間軍事会社所属の傭兵か、或いは密猟者《ハンター》として活動していただろう。

 今なお地上に驚異を振り撒く、サベージの殲滅が武芸者の仕事であり、優先順位の高い重要な任務といえる。


「ここがハヤトとエミール、お前たち二人の部屋だ」


 フリッツが足を止めたのは、二階の一角にある部屋の前だった。


「カーマイン、お前の部屋はその隣だ」


 フリッツの指差す先の扉を開くカーマイン――部屋の広さ的にはそこそこの高級ホテルの一室ぐらいの広さだろう。

 覗いていたカーマインの耳に、エミールの声が聞こえてきた。


「……って、ちょっと待って、お前たちって――」


 カーマインの部屋も同じ間取りでベッドも二基、二人部屋なのは明白だった。


「見ての通り、この部屋は二人部屋ってことだ」


 フリッツの説明に驚きの声を上げたエミール――男二人一緒になるのに何を驚いてるのやら……だが、カーマイン自信が引っ掛かる違和感を紐解けば納得できなくもない。

 エミール・クロスフォードが【女】という事で考えれば――。

 確証は無いが、華奢な身体に声変わりがこの年齢まで無いこと、何より言葉遣いが無理矢理男っぽくしてるイメージだった。

 ハヤト等のやり取りを他所にカーマインはボストンバックを椅子に置く――と、閉じた扉が開いた。


「悪いなカーマイン。先にハヤト等の案内してからになって」

「構わねぇよ。それよりも、俺様しか居ねぇがルームメイトは居ねぇのか?」


 カーマインの言葉に頷いたフリッツ。


「武芸科の学生は将来サベージと抗戦するのは確定になるわけで、基本は一人ではなく、チームを組んで戦うことになる。ルームメイトもその一環何だけどどうしても一人だけ、ルームメイト無しになるってので……カーマインが選ばれた訳なんだ。悪い!」


 パンッと手を叩いて頭を下げたフリッツだが、カーマインにとって一人部屋の方が都合がいい。


「あぎゃぎゃ、別に俺様は構わねぇさ。どっちにしろ食事や風呂なんかは共同だろ? そっちでコミュニケーションはかるさ」

「そ
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