第14話 コーヒーよりも紅茶が良い
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
るが、長時間夜風に当たるのも体の毒だという事で決めたのである。
最初にリンチ司令官が市民の代表者と話をした。
「皆さん落ち着いて下さい、小官が責任者のアーサー・リンチ少将です、安心してください。
軍はあなた方を見捨てる事は致しません、必ず安全地域まで脱出させますので協力をお願いします」
リンチ司令官が話すと、市民の多くが安堵した表情になった。
「つきましては、小官は全体指揮を執らねば成らないため、此所に詰める事が出来ませんので、脱出計画の立案者である、ヤン中尉が此所の指揮を執りますので、宜しくお願いします」
「皆さん、ヤン・ウェンリー中尉です、皆さんを安全に脱出させる為に頑張りますので、よろしくお願いします」
リンチ司令官の言葉を聞いていたため、多くの市民がヤン中尉を歓迎してくれた。
原作のように青二才だのという悪口は殆ど聞かれなかった。
それから、ヤンとラップは精力的に脱出計画の準備を続けた、全般の指揮で忙しい、リンチ司令官も時間を作っては精力的に行政府の代表達と話し合いを行いながら、各所に顔を出して市民を安心させていた。
しかし、参謀長以下幕僚はあまりまともに仕事もせずに、なにやらヒソヒソと相談し合っていた。
そのころ、ヤンには原作通りの出会いが待っていた。
その日は、朝から避難民の食料などの配給を行い、気がつけばもう20時を過ぎていたが食事も取らずにいた。その時グーっとお腹が鳴って恥ずかしいそうなヤンの元に、ヘイゼルの瞳と金褐色の髪を持つ美しい14歳ぐらいの少女がサンドイッチとコーヒーのコップを乗せたトレーを持ってやって来てヤン渡してくれたのである。
「ありがとう、ミス・・・」
「グリーンヒル。フレデリカ・グリーンヒルです」
「ありがとう、ミス・グリーンヒル」
「フレデリカって呼んで下さい」
早速サンドイッチを食べ始めるが、忙しく食べた為、喉に詰まらせるヤン。
それを見てコーヒーを渡すフレデリカ。
「あー助かった。けどコーヒーよりも紅茶が良かったな」
「あら」
フレデリカは、にこやかに抜群な笑顔でヤンにほほえみかける。
その時は直ぐに分かれてしまったが、運命は原作通りの出会いを起こしたのであった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ