第二章
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知美は紅茶を飲んでいた、母がその知美に言ってきた。
「あんた本当に紅茶好きよね」
「ええ、お茶の中でもね」
知美も飲みつつ答える。
「一番好きよ」
「昔からよね」
「ええ、それでね」
「紅茶で何でも食べるわね」
「さっきも和菓子食べてたわね」
「ええ」
「月餅や桃饅頭もだし」
こうした中国の菓子もというのだ。
「紅茶と一緒に食べるわね」
「美味しいわよ」
「紅茶好きね、本当に」
「だって美味しいから」
返事はもう決まっていた。
「だからね」
「それでっていうのね」
「ええ、だから今もよ」
食べるものは今は前にない、だがそれでもというのだ。
「紅茶飲んでるの」
「そうなのね」
「ええ、じゃあもう一杯入れるけれど」
ここで母にも言った。
「お母さんもどう?」
「ええ、それじゃあお母さんもね」
母は娘の言葉に頷いてそうしてだった。
自分の席に座って飲んだ、とかく知美は紅茶が好きで飲むものはこれが一番多かった。だがある日のことだった。
弟達は家でスーパーで買ったレモンティーを飲みつつこんなことを話していた。
「レモンティーとミルクティーって味全然違うよな」
「そうだよな」
「ストレートティーともな」
「それぞれ味全然違うよ」
「同じ紅茶だってのに」
「何でこんなに違うんだ?」
こんなことを話していた。
「甘くて美味しいにしてもな」
「何でこんなに味が違うんだよ」
「不思議だよな」
「不思議って当然じゃない」
知美は弟達のところに来てこう言った。
「ミルクとレモンじゃ全然違うから」
「だからだっていうんだ」
「同じ紅茶でも全然味が違うんだ」
「色だって」
「そうなんだ」
「ええ、ただレモンティーはね」
知美は弟達に今彼等が飲んでいるレモンティーのことも話した。
「和菓子にはね」
「あっ、合わないね」
「言われてみれば」
「そうだよね」
「この紅茶はね」
「和菓子にはミルクティーかストレートティーね。ただレモンティーは軽いから」
そうした味だからだというのだ。
「スナック菓子にも合うわよ」
「言われてみればそうだよな」
「ああ、レモンティーってスナック菓子にも合うよな」
「そうだよな」
「そっちにも」
「ミルクティーよりもね、まあストレートティーはね」
こちらの普通と言っていい紅茶はというと。
「結構色々なものに合うのよね」
「だよね、確かに」
「姉ちゃんの言う通りだよ」
「ストレートティーは何にでも合うよ」
「お菓子ならね」
「ええ、それぞれのお菓子に合う紅茶があるから」
それでというのだ。
「選んで飲まないとね」
「同じ紅茶でも」
「そこは選んで飲むべきなんだ」
「姉ちゃん紅茶が好きだけれど
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