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天使のような子に恋をした
天使のような子と連絡先を交換した
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安に染まっていく。

「よし、もういいぞー。じゃあ神崎、続き読んでくれ」

「あ、はい。えーと──」

 先生に指され我に返る。

 ──とりあえず、今はこんなことを考えるのはやめよう。どんどん精神的に不安定になっていくだけだし、何も良いことなんてない。しかも今は授業中だ。授業の時間まで使う必要もない。後からいくらでも考えることが出来る。

 俺は気持ちを切り替えて、物語の続きを読んでいった。



 ◆



「翔真、帰ろうぜ」

 放課後。何の部活にも所属していない俺は、いつものように帰ろうと翔真を誘った。
 だけど、今日はそうもいかないようで。

「悪い、今日は部活に顔出すわ」

「部活……? ああ、オカルト研究部か」

 翔真はオカルト研究部という部活動に所属している。オカルトというくらいなんだから、ホラーや魔術に関して研究しているのだろうかと思いきや、全然そんなことはなく、悩みがある人の相談に乗ってあげたり、アドバイスをしてあげたりと、所謂人助けをしている部活らしい。まあ、流石に占いあたりはやっているみたいだけど。

 翔真は昔から人の役に立つことが好きだった。そう考えると、コイツにはピッタリの部活かもしれないなと、今更ながらに考える。

「そうか、それなら仕方ないな。じゃあお先に失礼するよ」

「おう、また明日な!」

 今回のように度々部活に顔を出している翔真。そういう時は大体一人で帰る。だから一人で帰るのが初めてという訳でもないし、別に寂しいと思ったりもしない。

 寧ろ、一人で帰るときだってそれはそれで楽しみがある。自分の好きなことを考えたり、妄想を膨らませたり。うん、一歩間違えればヤバイ奴だわ、俺。
 かくして、一人で帰る気満々でいた俺。勿論、途中まで一人で帰っていたのだが、それは校門を出たところまでとなった。

 ──まさか、彼女が待っていようとは。

「──神崎くんっ」

「……えっ?」

 絶対に聞こえてくる筈のない声が俺の耳に届く。ずっと聞いていたら脳が蕩けてしまいそうな、とてつもなく可愛い声。この声の持ち主より可愛い声の持ち主はこの世には存在しないだろうというくらいに、聞いた者を魅了させる声。

 その声の持ち主を、俺は知っている。だけど、こんな所で聞こえてくる訳がない。有り得ない。
 とうとう俺も幻聴が聞こえてしまうようになったか。自嘲しつつ声のした方を向くと、制服姿の彼女がいた。

 ──そう、俺の初恋の人。

「み、南さん!? どうしてここに……」

「えへへ……最近会えなかったから我慢出来なくて」

 ということは、俺に会いに来てくれたということか? わざわざ音ノ木坂から? いや、距離はあまり離れてないけれ
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