ペルソナ3
2005話
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「では、アルマーさん。私達はこちらを探すであります」
「ああ、分かった。……本当に俺が一緒じゃなくてもいいのか?」
「大丈夫。何かあっても風花は僕が守るから」
「湊君……」
有里の言葉に、山岸が目を潤ませて有里を熱い視線で見つめる。
いやまぁ、うん。……これぞ馬鹿ップルって奴だな。
実際、周囲の通行人の何人かは有里と山岸を見てケッとでも言いたげな様子を見せてるし。
これがまさに、砂糖を吐くって奴だろう。
コーヒー派のフェイトをここに連れてくれば、丁度いい感じになりそうだけどな。
ともあれ、これ以上この2人の側にいればやる気をなくしそうなので、俺はさっさとその場を離れる。
俺、有里、山岸、アイギス。
部活でちょっと抜ける事が出来ないゆかりや真田、生徒会の仕事がある美鶴はここにはおらず、天田と荒垣、コロマルの2人と1匹はこことは別の場所を探している。
そんな訳でこうして順平を探す為にポロニアンモールまでやってきたんだが……この辺り、実はそんなに来る事がないからあまり知らないんだよな。
ポートアイランド駅の周辺や住んでいる巌戸台の辺りなら結構来るんだが。
勿論全く来た事がないって訳ではないので、何も分からない訳じゃないんだけどな。
ともあれ、こうしてやって来た俺達4人――面倒なのでアイギスも1人と数える事にした――だったが、ここでどう分かれるかという事で問題が起きた。
アイギスは絶対に有里の側からは離れないと主張し、そうなれば俺と山岸という事になるのだが、俺達はそこまで親しくはない。また、山岸と付き合っている有里にとっても、俺と一緒に山岸を行動させるのはあまり面白くない。
そんな訳で、俺は1人で……そして有里、アイギス、山岸の3人で行動する事になった訳だ。
いやまぁ、それはそれで別にいいんだけどな。有里達も満足してるようだし。
ともあれ、雰囲気を出している有里と山岸に軽く声を掛け、その場から離れる。
……あの2人、いつまであんな風にイチャついてるんだろうな。
アイギスはアイギスで、そんな2人の様子を特に邪魔するでもなく、じっと見てるし。
最初はアイギスに対して若干思うところがあった見たいな山岸だったが、別に女として有里を慕っている訳ではないと知り、今はそれなりに受け入れているらしい。
そっちはそっちで勝手にやってくれって感じだな。
そんな訳で有里達をその場に残し、路地裏のような場所に……いわゆる、不良が集まっているような場所に向かう。
結局のところ、情報網として一番使えるのはそういう連中なんだよな。
力を見せれば、あっさりとこっちの指示に従ってくれるし。
そして、今の俺の外見は10代半ばという、絡みやすい相手としてはこれ以上ないだけのものがある。
そうして
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