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レーヴァティン
第四十七話 海はなけれどその二
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「そうしていただけだよ」
「ワイルドな話だな」
「そうした時代だってことだよ」
 まだまだ人の命が安くいざとなれば誰もが命を奪い合う、そうした時代だったということだ。
「つまりね」
「殺して奪う方が効率がいいならか」
「奪い取るね」
「それでバイキングは奪ってたか」
「そうだよ、だから特にね」
「バイキングが悪い訳でもなかったんだな」
「それに生きるか死ぬかだったし」
 この要素もあったのだ。
「それでね」
「略奪がより生きる可能性が高いなら」
「そちらを選んだんだよ」
「ワイルドな話だな」
「そうした時代ってことだね」
 源三の言葉は彼らしい明るいがそれでいて達観が見られるものだった。
「それでこっちではね」
「モンスターが多いからか」
「うん、それでね」
 そのせいでというのだ。
「普通に武装していないといけないから」
「それでバイキングがいるんだな」
「生きる為にね」
 まさにその為にだ。
「この世界でもいるんだよ」
「そういうことなんだな」
「実際湖に行くとね」
 淳二もこう言う。
「強いモンスターも多いからね」
「ウォーターリーパーも厄介だったな」
 久志はかつて戦ったこのモンスターを思い出した。
「食ったら美味かったけれどな」
「他にも結構いるしね」
「鮫もいるしな」
「クラーケンやサーペントもね」
 所謂恐竜もいるのだ。
「サーペントは数は少ないけれど」
「けれどいてな」
「強いから」
 それもかなりだ、ドラゴン程ではないにしても。
「だからね」
「バイキングも必要か」
「こっちの世界でもね」
 淳二もこう言うのだった。
「いるってことだよ」
「目的は違えどか」
「それでもね」
「成程な、そしてバイキングの中にか」
「拙者達の仲間がいるのなら」 
 進太がはっきりとした声で言った。
「是非に共」
「仲間にしような」
「そうしましょうぞ」
「じゃあ今から行こう」
 最後に剛が言ってきた。
「湖の方にね」
「そうしような、明日の朝にな」
 今は吹雪も吹いていない、それならだった。
「出発だ、湖までな」
「そうしようね」
 剛は久志に素朴な笑顔で応えた、そうしてだった。
 一行は翌朝テントを収めて湖まで戻った、そして湖の方まで行ってストックホルムという港町に入ると。
 装飾のない兜と鎖帷子と丸い盾で武装した戦士達がいた、その手には大きな剣や斧がある。久志はその彼等を見て言った。
「あれがバイキングだよな」
「そうだよ」
 源三が久志に答えた。
「この世界でもあの姿だよ」
「だよな、バイキングっていうとな」
「兜にだね」
「二つの角があるってな」
「そのイメージあるよね」
「あれが実は違うからな」
 久志も
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