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孔雀王D×D
11孔雀 復活

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 孔雀を中心に月読、日光と三角形の形の陣形を取り、月読が月光真言を唱え始めた。
 月読の声は美しく高く、まるで、天使の歌声のようだった。
 それと同時に日光が、日光真言を唱える。
 日光の声は、月読とは正反対で低く威厳がある声だった。
 二人の声は、重なりあい、まるで一つの音楽になっているかのようだった。
 孔雀は目を閉じ、二人の真言に聞き入っていた。
(さすが月読様と日光だ)
 と、孔雀は感心した。が、それと同時に、自身の奥の底から力が漲って来ているのを感じた。
 月読も日光も同様にそれは感じていた。
 日光真言と月光真言のシンクロが、終わりを迎えた時、孔雀の体から「孔雀」が羽を広げ、今にも飛び立とうする姿が現れた。
 孔雀はゆっくりと目を開けると、以前の最強退魔師と言われた力が戻っていることを感じた。
「行きましょう、月読様、日光様」
 孔雀は二人を促すと、二人は頷き大講堂から出て行った。

「どうだったの?孔雀」
 大講堂から出てきた3人を見るなり、阿修羅が孔雀達の元へ走り寄って来た。
「危ない!! 後ろだ、阿修羅。避けろ!!」
 孔雀は阿修羅に向かって叫んだ。
「え?」
 阿修羅は、孔雀の叫び声を聴くなり、後ろを振り向いた。その時、目の前まで鬼丸の大斧が迫って来ていた。
 阿修羅は、その大きな目を見開いて間一髪のところ横に飛んでそれを避けた。
  阿修羅の横を勢いよく通り過ぎた大斧は、孔雀に向かって投げられたものだった。
 孔雀は、それを素早く察すると、九字を斬りって鬼丸の攻撃を防いだ。
「てめぇ、鬼丸。なにしやがる!!」
 孔雀は、独鈷を懐から取り出し、身構えた。
「ふん、やるじゃねぇか。お前の力を試しただけさ」
 鬼丸は、歯をむき出し微笑んだ。
「だからって、お前・・・・・・」
「さぁ、行こうぜ。闇に落ちた糞坊主たちを退治によ」
 鬼丸は、孔雀の言葉を遮るようにいい、背中を向けて歩き出した。
「行こ、孔雀」
 阿修羅は、孔雀の手をひきいた。
「あぁ、行こう。再び、黄幡星を復活させないために」
 孔雀は、口を真一文字に結び、決意を胸に旧座主・薬師大医王の元に歩き出した。
 日光と月読は、孔雀のその姿をみて、お互い頷きあい孔雀と共に歩みだした。


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