艦娘とスイーツと提督と・27
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
けどね。ただ……」
「ただ?」
「甘い物って、あんまりお酒に合わないじゃない?」
盛大にずっこけた。
このホワイトデーチケットを配り始める時、1つだけ絶対のルールを設けた。それは、
『酒の持ち込みは禁止』
という物だ。だって、考えてみてくれよ?ウチの飲兵衛軍団に酒の持ち込みを解禁したらリクエストされる菓子は柿の種とかレーズンバターだとか、そういう酒のツマミになる物だらけになる。確信できる。それじゃあ日頃の疲れを甘い物で取ってもらおうという企画の主旨から外れる。その為、酒の持ち込みは禁止にした。なお、酒を使ったスイーツのリクエストだけはOKにした。一部の連中に泣いて土下座されたのは関係ない……という事にしておこう。
「結局お前も酒中心に考えんのかよ……」
「だってしょうがないでしょ!?隼鷹に付き合ってたら自然と飲む機会は増えるし、私も嫌いじゃないし。そこで甘い物を出されても……ねぇ?」
「俺に同意を求めようとすんじゃねぇ」
「その点、ところてんなら黒蜜ときな粉かければオヤツにもなるし、お酒にも合うからセーフなのよ。解る?」
「お前らが大変飲兵衛なのは解った。後は解りたくない……というか考えたくない」
「あら、飲兵衛の貴方がそれを言うの?」
「う……それを言われると辛い」
「じゃあ諦めるのね。さてと……」
「ってオイ、自然と酒瓶を出すな!」
「あら、業務は終わりの時間だもの。飲んでも問題ないでしょう?」
時計を見れば、時刻は確かに午後5時を回っていた。業務終了時間だ。飛鷹の奴め、これを狙ってやがったな。
「折角だし、晩酌付き合ってよ提督」
「チッ……しゃ〜ねぇなぁ」
ところてんをつつきながら盃を傾けつつ、水平線に沈んでいく夕日を眺める。ある意味贅沢な時間だ。
「……って、提督はところてんに何かけてんの!?」
「何って、酢味噌だけど?」
「酢味噌!?ところてんに酢味噌!?」
「おう。そこに辛子を大量にぶちこんで、よくかき混ぜてからチュルチュルっと……うん、美味い」
「ええええぇ〜……美味しいのソレ?」
「ウチの地元だと一定数いたぞ?酢味噌派」
気になって調べてみたんだが、ところてんにかける物の定番にも地域差があるらしい。大きな派閥としては、
関東以北(または全国的?):二杯酢(酢醤油)
中部地域:三杯酢
近畿地方:黒蜜&きな粉
四国:ダシ汁
の4つ。だが、この他にも様々な食べ方が色々載っていた。ホント、ネットって便利だわ。
「て言うか、四国のダシ汁で食べるっていうのも気になるんだけど」
「あぁ、それな?鰹とかいりこでダシを
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ