第5章:幽世と魔導師
第151話「激闘の一方で」
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き込まれる可能性がある)」
この一撃は被害を出さずに防げるだろう。
範囲を広くしたおかげで、衝撃波も防いでいる。
でも、その後は護り切れるとは限らない。
結界で隔離しようにも、即席で張る結界では巻き込んでしまう可能性がある。
そして、即席ではない結界は、この龍相手に張る暇はない。
「(外に取り残される事はないけど、巻き込む可能性は……あれ?)」
結界以外で守り切れるとは限らないと考えていて、ふと気づく。
結界は、巻き込む事はあっても取り残す事は抵抗がない限り滅多にない。
つまり、一般人しかいないこの学校では、取り残す事はない。
「(……そうだ。逆に考えればよかったんだ。私と龍だけを隔離できないのなら、逆に私と龍以外を隔離すれば……!)」
除外する相手は私と龍だけ。対象が二つだけなら結界内に巻き込む事もない。
そして、そんな簡単な条件なら即座に結界が張れる!
「シュライン!!」
〈はい!〉
私の意図を汲み取ったシュラインが、ジュエルシードを使って結界を展開する。
途端に、私を中心に半径五キロにいる人達が全員消える。
これなら……!
「(結界内の人達は、後で転移させれば、建物の崩壊には巻き込まれない。後は、この龍を倒すだけ……!!)」
結界内からならともかく、結界外から結界に干渉される事はない。
龍にその手段があったとしても、流れ弾程度では破られないだろう。
唯一、霊術に破られにくいのが、結界だからね。……結界外と言う条件付きだけど。
「(それに、おまけだよ!)」
さらに、その上から結界で現実から私と龍を隔離する。
結界の術式を上手く組めば、二つあっても干渉し合う事はない。
これで、完全に一般人達は安全になった。
周囲の建物も、そのまま戦うよりはマシだろう。
「さて……」
「…………」
尾の一撃は、既に凌ぎきった。
再び私と龍は対峙する事になり……。
「オオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
「っっっ!!」
私と龍は、互いに攻撃をぶつけ合った。
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