第5章:幽世と魔導師
第151話「激闘の一方で」
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魔法は……っ、座標が定まらない!」
現在、東京に避難している人達は、優輝と司が行っている戦闘に挟まれている状態だ。魔力や霊力が吹き荒れる中では、転移魔法の座標を定める事は不可能だった。
また、離れた所に転移して助けに行こうにも、二つの戦いの中を往復するのは、命がいくつあっても足りない。
よって、東京に避難している人達を保護する事は出来なかった。
「……優輝と司を信じよう。あの二人なら、被害を出さないようにと考えるはずだ。……無理させるかもしれないがな」
「……そうだね」
どうしようもないなら、別の事をするしかない。
そう考え、クロノは葵が映る映像に目を向けた所で……。
『大変です!』
「っ、どうした?」
『京都の大門がある位置から、大量の妖が……!明らかに現地の戦力では凌ぎきれません!』
「なっ……!?」
守護者は元々その大門を守る立場だ。
その守護者が膨大な霊力を用いて戦闘を行っている。
そのため、影響が大門に強く現れ、大量の妖を生み出していた。
『今こうしている間にも、街に……!』
「くっ……どれぐらいの戦力が必要だ!?」
『わかりません!少なくとも、現地の者では抵抗すら……!』
サーチャーによって、映像が出される。
そこには、大門がある位置から、まるで雪崩のように妖が出ている様子が映されていた。
「ッ……!!『現在待機している全員に告ぐ!!急いで京都に向かえ!!大門からの妖が溢れかえっている!!なんとしてでも抑え込め!!』」
その映像を見て、クロノは即座に待機しているなのは達含む戦闘部隊に指示する。
映像と、念話による報告から、戦力を増強しなければならないと判断したからだ。
「他の地域は大丈夫か?」
『こちら九州地方。門を閉じたにしては若干妖が残っていますが、影響はありません』
『こちら四国地方。同じく、影響はないようです』
『こちら中国地方―――』
九州にいる光輝からの念話に続き、その後も京都と東京周辺以外は影響がないと、クロノは報告を受ける。
ちなみに、東京周辺の様子は、優輝達が戦っているため、確認しようにもできない状況なので、報告がない。
「……大門だけ、か……」
影響を受けているのが京都の大門だけだと分かり、ひとまず安心するクロノ。
しかし、すぐに気を引き締めて、状況を分析する。
「(タイミングと、京都だけと言う点から見て、これは優輝と大門の守護者の戦い……正しくは、守護者が力を振るっている事による影響か……)」
霊術などにあまり詳しくないクロノだが、状況やタイミングで、なぜ妖が溢れかえっているかは予想出来た。
だからこそ、先程咄嗟になのは達を向か
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