三大竜の終焉
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はない。
「いい魔法を使うな」
痛覚に直接的な攻撃を与えることができるため多少のダメージは与えられたようだがそれもほとんど無意味。天海は速度を落とすことなくカミューニへと迫ってくる。
ドス
「ガッ!!」
腹部へと突き刺さる拳。それにカミューニは吐き気を催すほどの痛みを感じるが、次に顎へと拳が叩き込まれ、さらには胸ぐらを掴まれ頭突きをされ地面へと倒れ込む。
「お兄ちゃん!!」
「だい・・・じょうぶだ・・・」
フラフラとしながら立ち上がった彼に安堵の表情を見せるメルディ。だが、その体はボロボロで、見るに絶えなかった。
「ウェンディ・・・シェリアは・・・?」
「え?」
そんな中リオンがあることに気が付き問い掛けた。彼が気が付いたのはこの場に姿を現していないシェリアの存在。彼女が今どこにいるのかを問い掛けた。
「これ以上はとてもじゃないが受け止められない・・・一度ダメージをリセットするべきだ・・・」
「・・・」
この場にいる魔導士たちはほぼ全滅。動けるものもほとんどいない中で戦っても意味がない。ただ敗北へと向かっていくだけだ。
そう考えたリオンは治癒力の高いシェリアに回復してもらい、全快で戦えるもので押していく作戦。だが、ウェンディは彼の言葉に答えることができなかった。
「飽きたな、この戦いにも」
戦意を喪失するものも現れた中ふと男の口からそんな言葉が漏れた。その瞬間、カミューニは額から汗が滝のように流れ出し顔色が白くなっていった・・・
「グラシアン!!てめぇ何言ってやがんだ!!」
「この魔法を早く解除しろ!!」
霊峰ゾニアの麓・・・魔力の球体に捕らわれているスティングとローグが懸命に叫ぶがその声にグラシアンは反応を見せない。
「一人で戦うつもりか?」
「あぁ、そうだ」
仲間たちを安全な場所に置いて自分一人で戦う・・・その判断は尊敬に値するが、相手があまりにも悪すぎる。それをティオスもわかっているようで、苦笑いするしかない。
「四人でも勝てないのに、一人で勝てるわけねぇだろうがよ」
呆れたようにフードの上から頭をかく。そんな相手のことなど気にする様子もなく、グラシアンは地面に何かを描き始めた。
「・・・お前、ふざけてるのか?」
ゆっくりと地面に描いているのが何なのかティオスはすぐにわかった。だが、それを待ってやる心の広さなど、彼は持ち合わせていない。
「そんな魔法陣を描かせる隙なんて与えるかよ!!」
苛立ちで駆け出しグラシアンの顔面に拳を叩き込む。そのあまりの威力に青年の体は宙を待った。
(・・・!!笑ってる?)
殴り飛ばされ
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