暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2003話
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茶について少し話し合う。
 もっとも、俺は紅茶派ではあるが、紅茶の産地とか茶葉についてとか、そこまで詳しい訳ではないので、どうやって紅茶を飲むのかとか、どのようなお茶菓子が紅茶に合うのかとか、そういった内容だった。

「そう言えば、他の連中はどうしたんだ?」
「明彦は部活だ。……色々と感じているようだからな。サンドバックを相手に、その胸の中にあるモヤモヤをぶつけてくるのだろう」
「……なるほど」

 荒垣が途中でS.E.E.Sを抜けてから、真田は美鶴と共に戦ってきた。
 そうした2人をバックアップしていたのが幾月なのだから、美鶴程ではないにしろ、色々と思うところがあるのだろう。
 せめてもの救いは、真田の苛立ちをぶつけられるのがボクシング部員ではなく、サンドバックな事か。
 取りあえず、ボクシング部員で怪我人が出るという事はない筈だ。

「他の連中は?」
「有里と山岸とアイギスは3人で出掛けている。伊織を探すらしい。天田と荒垣の2人はそれぞれ自分の部屋にいるよ」

 総じて、全員元気がない……といったところか。
 いや、別に美鶴が言葉に出してそう言った訳ではないが、それでも美鶴の様子を見れば、大体そうなのだろうというのは予想出来る。
 見るからに落ち込んだ様子だしな。
 他の連中はともかく、真田は自分の苛立ちを解消する為に部活にいかずに、美鶴を励ますなり何なりすればいいものを。

「……なぁ、アクセル。理事長は最初から私達を……私を、騙すつもりだったのだと思うか?」
「そうだな、美鶴にとっては面白くないだろうが、俺はそうだと思う。今だから言うが、俺は最初に会った時から幾月の事が気に入らなかった。……いや、生理的に合わなかったと言ってもいい。だからこそ、俺はそんな幾月が最初から美鶴を騙す為に近づいてきていた……そう言われても、不思議には思わない」
「生理的に合わなかった、か。それで相手の善し悪しが分かるというのは、羨ましいな」

 少しだけ笑みを浮かべてそう告げてくる美鶴だったが、念動力……だけではなく、純粋に勘が鋭い俺としては、そこまで珍しい事じゃないんだけどな。
 だからって、完全に……100%絶対的に信じられるかと言われれば、また話は別なのだろうが。

「私は……理事長を信じていた。まさか、こんな風に裏切られるとは全く思っていなかったし、そんな風に見られているとも思っていなかったんだ」
「その辺は、幾月の演技が上手かったんだろうな。そもそも、俺だって幾月を生理的に気に入らない相手だとは思っていなかったが、あれが本当に演技だったのかどうかというのも、分からないし」
「だが……理事長は、私達をあっさりと切り捨てて逃げ出した。……何故だ? 何を考えている?」

 顔を振っている美鶴の様子は、当然のよ
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