第12話 エル・ファシル攻防戦
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いからな」
「うちらは、残存が200ほどだ、敵は700強」
「それは難しいな」
「リーファの論文に同じようなパターンがあったろ、だからそれを持ってきてくれ!」
「リンチ司令官は無事なのかい?」
「ああ、最後まで留まって残兵収容を終え次第降りてくるそうだ」
「無事で何よりだな。しかしリーファは酷いところへ私を送り込んだものだ」
「仕方がないだろう、リーファだってこうなるなんて知らないわけだし、一定のパターンを示していただけだし、以前もあった人狩りを二度と起こさない為に書いたんだからね」
「わかったよ、直ぐに向かおう」
「ヤン、俺の部屋にある資料も頼むよ。金庫に入っているから。
部屋の暗唱はJE6SS1I3C7Aだ、金庫は逆だ」
「おいおいJessicaかい」
ヤンに指摘されてラップは、恥ずかしそうに顔を赤らめる。
「まあ早く頼む」
「判った」
ヤンは早速、着替えて資料を持ちラップの部屋からも資料を持って官舎から走り出す。
普段のヤンとは違い、勤勉さが見える状態であったとか。
宇宙暦788年5月16日
■自由惑星同盟 首都星ハイネセン 統合作戦本部
統合作戦本部と宇宙艦隊司令部にエル・ファシルにて同盟軍警備艦隊が大敗北して艦隊が四散状態になり残存艦隊が僅か200隻で残存兵5万人で籠城状態であると緊急情報が入った。
統合作戦本部と宇宙艦隊司令部では直ぐさま増援の話し合いがもたれたが、至近の星域駐留軍では戦力不足である事と敵の増援が予想された為に、ハイネセンより緊急に正規艦隊を出そうにも国防委員会の予算措置が会議の空転で降り無い事と時間的に間に合わないことが、エル・ファシル救援は絶望的な状態であると考えられており、会議中にもかかわらず暗い雰囲気が流れていた。
そこへ緊急伝を通信参謀が持ってきた。
「本部長閣下、司令長官閣下、第8艦隊から入電です」
「「なんだね?」」
「発。第8艦隊司令官、宛宇宙艦隊司令長官。
本文、第8艦隊はエル・ファシル救援に向う、指示を求む」
「本部長、このまま行かせるのが良いのでは?」
「長官、時間的にはどうなのだね?」
「航海参謀、時間的に間に合うか?」
航海参謀が直ぐさま計算を始める為に航路図室へ走り去った。
イライラする数分が過ぎ航海参謀が帰ってきた。
「閣下、この状態で行けば間に合う可能性があります」
「うむー行かせた方が良いので無いか?」
「閣下、あの艦隊は遠洋航海中で候補生が乗船しています、
彼等を降ろすしかありませんが」
「候補生はポレヴィトから輸送艦で帰還させるしかないな」
「本部長それしかありませんな」
「長官、その様にしよう」
「グリーンヒル参謀、第8艦隊には、あのレポートの候補生が
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