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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第43話 『手加減』
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はコタロウの左下腹部に触れると、相手は片目を閉じてそこを押さえた。
「私も後でシャマル主任医務官に診ていただこうと思います」
「そのほうがいい……フフ」
模擬戦では見られなかった彼の表情を見て、その望みどおりにことが運ばないことがまた面白く顔を緩ませ、周りはそれを見逃さなかった。
彼は振り返り、ティアナのほうを向いた。
「今の模擬戦で何か、ご質問はありますか?」
「えーと、違和感は少し感じましたが……」
「はーい。ネコ先生」
「はい。ナカジマ二等陸士」
「……あ」
彼女が彼にお願いをうっかり忘れたことに今気が付いた。
「ま、後でも」
「ナカジマ二等陸士?」
「え、はい」
ひとまず気づいたことを振り払り話題を戻す。
「先ほどの模擬戦のとき、シグナム副隊長もネコ先生も背後からの攻撃を分かっていたように対処したように感じましたけど、やっぱり見えていたんですか?」
ティアナはスバルがなんだかんだ見えていて、自分の感じていた違和感を言葉にできることに才能の差を感じずにはいられなかった。
「少なくとも私は、見えていたときもあれば見えないときもありました。シグナム二等空尉はその辺りの技法が巧く脅威に値します。そして、シグナム二等空尉のほうはわか――」
「全て勘だな」
彼を遮り本人が答えた。
「勘、ですか」
「そうだ」
シグナムはすっぱりと回答したが疑問は払拭されておらず、彼に向き直り、解説を願い出た。
「戦うスタイルの違いです。私は相手の癖等を意識下において戦いますが、シグナム二等空尉はそれを身体が無意識に反応することに逆らわず戦います」
「スバルは私、ティアナはコタロウの視点だな。スバル自体全ては見えずに『だろう』でそう思ったのだろう?」
「はい」
なるほどとティアナは才能の差ではなくスタイルの違いということに気が付く。
「どちらも突き詰めれば差はなくなっちゃうんだよね」
「そういえば、うちはティアナみたいに戦うスタイルをするヤツってネコしかいねェな」
なのはとヴィータはその話を聞いて隊長同士で話をする。
「アタシはともかく、なのはもフェイトもなんだかんだ怒るとそうなるしな」
『うぅ』
フェイトとなのははどちらも記憶に新しい。だが、それを理解したうえでなのははコタロウに訓練をお願いしたのだ。
「それは僕らもですか?」
エリオとキャロはヴィータたちの会話に参加する。
「お前らはまだその段階に至ってねェ。だから……」
言い出すのがこっぱずかしいのかフェイトが間に入って、
「大事に大事に育ててるんだ
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