ペルソナ3
2002話
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える。
いや、ショックを受けているのは美鶴だけではない。美鶴と同じく幾月と一緒に影時間を解決しようと数年間頑張ってきた真田や、途中で一旦S.E.E.Sを抜けだが、それでも幾月との付き合いはそれなりに長い荒垣、他にも何だかんだと寮で一緒に暮らしている有里、山岸、天田といった面々も多かれ少なかれショックを受けているのは間違いない。
「もしもし、電話を変わった」
『うむ。それで……幾月の姿が消えたという話だが、それは間違いないか?』
電話の向こうの武治は、特に焦っているようには思えない。
いや、勿論最初に美鶴から幾月がいなくなった話を聞いた時には驚いたのだろうが、取りあえず今は驚いていない。
「ああ、間違いない。俺達がイレギュラーシャドウを倒す為に出掛ける時は寮に残っていたんだが、戻ってみればどこにもいなかった。一応寮に住んでいる連中に寮の中は隅々まで調べて貰ったけど、どこにもいなかった」
『……そうか。どう思う?』
「どう思うと言われてもな。やっぱり自分のやってきた事が知られそうになったのを察して、逃げたんじゃないのか?」
何だかんだと、それが一番可能性が高い。
「逃げ出すのに、今日程丁度いい日がないってのも、事実だし」
イレギュラーシャドウが現れる、満月の日。
そうである以上、当然俺達の全戦力はそちらに向けられる事になるのは当然だろう。
「一応、人為的な手段で普通の人間も影時間に適応させる事が出来るって聞いたような気がしたが……」
『ああ。これに関しては重要機密だけに、監査部の中でも限られた人員だけに渡してある。非常に稀少で、数も少ないからな。一応今日もしっかりと幾月を見張っていた筈だが……少し待ってくれ』
そう告げ、武治は携帯から離れて何らかの操作を行う。
そして数十秒が経ち……
『駄目だ。反応がない。本来なら、巌戸台分寮からそう離れていない場所に待機している筈なのだが』
苦々しげな言葉で呟く辺り、やはり影時間中に幾月が何らかの行動を起こす可能性は考えていたのだろう。
本来なら、もっと見張る人数を増やせばどうにかなったんだろうが……影時間に適性のない人物を影時間中に動かせるようにするというのは、武治が言っていたように稀少なマジックアイテム、もしくは稀少な物資が必要になるのだろう。
実際、どのくらい稀少な代物なのかは分からないが、それでも武治の様子からすると、かなり無理をして用意したように感じる。
となると、武治を責める訳にもいかないか。
いや、寧ろ誰かをこっちに残しておかなかった事を……駄目か。
監査部というのは、桐条グループの監査部だ。
つまり、相応に身体を鍛えている者がいる可能性が高い。
そのような者が無力化された以上、1人や2人ここ
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