四人目の客
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消し飛んでいる光景だった。
「ありゃ?やり過ぎちまったか」
それを見ても別段気にした様子もないゴッドセレナ。その声を聞いたミラジェーンの目の色が変わる。
「あなた・・・仲間を殺しても何とも思わないの」
「やり過ぎたとは思ったけど、戦争に犠牲は付き物だしな」
極当たり前といえる思考回路。だが、それは妖精の尻尾の魔導士たちからすれば許しがたい行為。
「私はあなたを許さないわ」
「そういう台詞は、俺に勝ってから言ってくれよ」
八竜の男はそう言うと、両手を大きく広げる。そこから右手を上に、左手を下になるように移動させていくと、黒い禍禍しい魔力が溜まっていった。
「暗黒竜の・・・悪夢黎明!!」
再び横に腕を広げた瞬間、彼女たちを囲むように辺りが暗闇に染まる。それは隣にいる人物の顔さえもわからないほどの深い闇。
「暗い・・・でも・・・」
ミラジェーンはサタンソウルでレオタード姿の悪魔に変身すると、魔力の気配を察知してそこに飛び込む。
「うおっ!!」
それは見事にゴッドセレナを捉え、一撃を与えることに成功した。
「やればできるじゃねぇか!!なら・・・」
ミラジェーンが再び攻撃を繰り出そうとするよりも早く、ゴッドセレナの体から電撃が発せられる。
「ミラ姉!!危ない!!」
「!!」
それに気が付いたリサーナが叫ぶが時すでに遅し。ゴッドセレナは彼女に容赦のないアタックを仕掛ける。
「雷電竜の・・・天災地変!!」
空からミラジェーン目掛けて落ちてくる雷。それを受けた彼女は悲鳴を上げ、その場に力なく伏せる。
「トドメだ。有害竜の・・・」
毒々しい魔力を溜めた拳を振り下ろそうとしたその時、彼は何かを感知し動きを止め、そちらに視線を向ける。
「だ・・・誰・・・」
歪な魔力に妖精も虎も表情が強張る。ゆったりとした足取りで現れたのは、ボサボサの髪の毛をした色黒の男だった。
「ドラゴンの匂いがするな」
そう言った彼はゴッドセレナを見据える。視線を向けられた彼は一瞬動揺したが、すぐに不敵な笑みを浮かべた。
「アクノロギア・・・」
「え!?」
「こいつが?」
ドラゴンの姿しか見たことがないエルフマンたちはゴッドセレナの言葉に驚愕していた。今目の前にいるのは、人間としか思えない姿をしているからだ。
「まさかそっちから来るとはねぇ。俺はお前を倒すためにこの大陸を・・・」
そこまで言いかけたゴッドセレナだったが、彼はそれ以上言葉を発することはなかった。なぜなら、目の前にいたはずのアクノロギアは一瞬のうちに彼の脇腹を刈り取り、死に至らしめたからだ。
突然の出来事に言葉を失うミラジェーン
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