暁 〜小説投稿サイト〜
艦隊これくしょん〜男艦娘 木曾〜
番外編〜『最強』の孤独〜
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?と、長門さんはオレを見てきた。
 
…………………………手加減もするだろ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
暁型の奴等に、あの長門が軽巡洋艦なんかにボロ負けするなんて、見せられるわけねぇだろ?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレと長門さんには、それぐらいの差がある。
 
長門さんが弱いと言うわけではない。むしろ、撃沈数ではオレの次だ。
 
でも、そこには大きな差がある。
 
見せられるわけ無いだろうが。
 
でも、そんなこと言えるはずもなく。
 
「…………レ級ン時の傷が残っててな。本調子じゃねぇんだ。」
 
オレはそう言うと、風呂から出た。さっきの傷は、すでに直っていた。
 
「………………お前が何を悩んでるか知らないが――。」
 
長門さんはオレの去り際の背中に向かって声を投げ掛けてきた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「悩みなら、幾らでも聞くぞ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ありがたい話だが、あんたにゃ話せないね。
 
失礼な話かもしれないが、オレより『弱い』奴に、『もっと強かくなれるのか』なんて聞いたところで、正しい答えなんて出てこない。
 
大抵は、自分の経験したことしか他人には教えれない。
 
『最強』がどれだけ強くなれるかなんて、誰にも分からない。
 
相談したとしても、それはただの嫌味だ。
 
誰にも相談できない悩みを抱えているのに、自力で解決策を見つけ出せない。
 
全く――。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「あぁ、そうさせて貰うさ。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『最強』というのは、皮肉なもんだ。
 
 
 
 
 
 

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