暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第四十六話 忍の者その十
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「ここは寒い」
「あったかいとこでコーヒーでも飲みながらな」
「話をするか」
「そうしような」
 こう話してだった、二人は実際に近くの校舎に入りそこの休憩室で紙コップのコーヒーを飲みながら話を再開した。 
 コーヒーを一口飲んでからだ、久志は英雄に問うた。
「そういえば六人目の忍者な」
「関西弁のだな」
「ああ、ロリのな」
 このことを言うのも忘れない久志だった。
「そいつの持ってるもの何なんだ?」
「巻物だ」
 それだとだ、英雄は自分の飲みものを飲みつつ答えた。彼が飲んでいるものはミルクティーであった。言うまでもなく二人共ホットだ。
「忍法の秘伝が書かれたな」
「それか」
「それを持っていてだ」
「忍術の奥義もか」
「使うそうだ」
「そうか、忍術の奥義か」
「色々とあるらしいな」
 その奥義がというのだ。
「そいつが言うには」
「また凄い術なんだろうな」
「おそらくな、俺は忍術は専門外だが」
 それでもと言う英雄だった。
「興味がある」
「忍術ってあれだよ」
「あれとは何だ」
「ロマンだよ」
 久志は英雄に真剣な目で述べた。
「ファンタジーのな」
「それになるか」
「風みたいに駆けて壁なんか一っ跳びでな」
「水の中でも空の上でもだな」
「それこそ何処でも何なく進んでな」
 久志は己が夢見ている忍者の姿を話した。
「壁だって平気でよじ登れる」
「忍術と体術を使ってな」
「手裏剣も自由自在に投げて五遁の術も使う」
 水火木土金の五遁の術である、それぞれ隠れるが中には格れるのとは逆に攻める場合に使うものもある。
「そんな無敵の存在だよ」
「それが忍者だな」
「妖術師みたいにな」
「実際に妖術を使う忍者もいたな」
「大蝦蟇の術とかな」
「児雷也だ」
「まあそれは流石に、だけどな」
 創作上でのことだ、実際の忍者は児雷也の様に大蝦蟇を使うことも天竺徳兵衛の様に大蝦蟇に変身することもない。
「物語だけれどな」
「こっちの世界でも流石にな」
「変身することは出来ないか」
「そちらはまた別の術だ」
 忍術とは違うというのだ。
「確かに妖術に近いものもあるがな」
「それでもか」
「蝦蟇を操ったりはしない」
「大蛇とは蛞蝓もか」
「使わない」
 児雷也にあった三竦みだ、これで互いに動けなくなるのだ。
「そいつも他の忍者もな」
「やっぱりそうか」
「だがそいつがかなりの術を使えることは事実だ」
「相当な忍者か」
「東の島一らしい」
 そこまで言われているというのだ。
「何でもな」
「それは凄そうだな」
「伊達に世界を救える人間のうちの一人じゃない」
「それを言ったら俺達も同じだな」
「そうなるな、そしてそいつも入ってだ」
 そうなってという
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ