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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica11今日からあなたが私の愛機〜Asteion〜
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『了解です。お気をつけて』

シャーリーンとの通信を切ったと同時に「飛刃・一閃!」と上段に構えていた“キルシュブリューテ”を「えーい!」と連続で振り払った。放つのは絶対切断の効果を持った魔力刃で、40mほどある列車砲の砲身をざく切りに処す。轟音を立てて崩落する列車砲から「退避ー!」と作業員らしき人たちがわらわらと脱出し始めた。これより政府から民兵軍に降伏勧告が伝えられる予定だ。とりあえず、その前に列車砲周りに居る民兵および作業員を拘束しておかないと・・・。

「えっと・・・――っ!?」

――幻惑の乱景――

投降するように呼びかけようとしたその時、わたしたち特騎隊とはまた別の魔力反応が発生した事に気付いた。ヴィエルヴァキアの魔導師も、今回の戦闘には参加しない手はずになってる。何せ戦闘用の魔法が無いからだ。

「・・・って! なんか列車砲が増えてるんだけど!!」

攻略したばかりの列車砲の後方に、同型の列車砲が3台と横に並んでいた。砲台が金属の擦れ合う音を発しながら回転して、砲門を予定地へと向けた。

「各騎! 砲弾に最大警戒! ナイト2、わたしが漏らした砲弾の迎撃用意!」

全体通信でそう指示を出した直後、各列車砲から砲弾が連続で発射された。迎撃するために“キルシュブリューテ”の柄を握り直した時、「撃て撃てぇぇぇーーー!」っていう号令と同時に発砲音が一度に何十回と聞こえた。

「あぐっ・・・!?」

砲弾に気を取られ過ぎてた。新たな民兵が放ってきた何百発っていう弾丸を全身に受けてしまった。パンツァーガイストも解除されていたし、意識も砲弾の方へと集中してたから防御も回避も疎か。骨が折れる音が頭の中に届く。目の前が真っ暗になる・・・けど、「墜ちてたまるか!」ってかぶりを振って意識を繋ぎ止める。

「撃て! 撃て!」

指揮官らしき男性の命令に応じた民兵たちが、さっきみたく容赦なく重火器でわたしを狙い撃ちしてくる。でも今度は大人しく当たってやるもんか。背中の魔力翼を何度も羽ばたかせて、宙を舞うようにして弾幕を躱し続けつつ・・・

――飛刃・一閃――

新しく現れた列車砲の砲身へ向けて絶対切断の魔力刃を放つ。向こうには、というか管理世界の中でもこの一撃を防御できる術はほぼ無い。民兵たちが魔力刃に銃弾を撃ち込みまくるけど、それすらも切断して、目標だった列車砲の砲身を真っ二つにした。

「(あーもう痛い! 左腕折れてんじゃんこれ・・・!)ナイト2! 砲弾の迎撃は!?」

『問題ない! 君こそ大丈夫か! かなりの銃弾をもろに受けたぞ!』

「左前腕を骨折しちゃった・・・」

『判った。俺が迎撃に出る。ナイト1、君は下がれ。シャーリーン。エイダー1を待機』

『シャーリーン了解です。ナイト1、即時
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