ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
2章 生き様
14話 単独行動其の一〜ツカサ編〜
[9/9]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
『ほら、おいてっちゃうよ〜』
『大丈夫だよ、大丈夫』
『はい、これ。ツカサ君に』
『生きる時も、死ぬ時も、絶対に一緒だからね?』
一気に全身に血が廻った気がして、カッと体が熱くなる。ドクン、ドクンとまるで耳元で心臓が鳴っているように脈打ち、体に力がみなぎる。
あの日、誓ったのだ。…彼女のために生きると。
その時
金色の瞳と、狂気の光を宿した漆黒の瞳が、熱を持って絡みついた。
何かを、感じた。
熱いような、冷たいような、甘いような、苦いような、痛いような、痛くないような、何か。
ゆっくりと頭の中を駆け巡るようで、軽い吐き気を覚える。
耳元で、一度だけ心臓が脈を打った。
視界が元に戻ると、目の前には相変わらずティバインウルフの姿がある。だが、驚くべきことに、先ほどまで振り上げていた腕を下ろし、じっとこちらを見ている。
再び視線が交錯するが、先ほどのようなことは起こらなかった。
すると、シュン…という、まるで空気のような音がする。瞬きを一度するその一瞬に、いつの間にかティバインウルフの姿はなくなっていた。
「…え?」
硬直が解け、ツカサがあたりを見回すと…
「…………………」
目の前にいた。しかも、最初の狼形態で、なおかつ、2メートルほどの全長になって。
そして、この意味不明な空気に異様ともいえるほど浮く、金管楽器のファンファーレが鳴り響いた。そして、目の前のウィンドウには
<エンペラー・オブ・ティバインウルフをテイムしました>
「…はい?」
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ